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相続財産目録とは?相続財産目録の作り方と注意点

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相続財産目録とは?

・相続財産の一覧表が相続財産目録

相続手続きの際には、相続財産目録の作成が必要になる場面があります。相続財産目録とは、遺産目録とも呼ばれ、相続財産の内容が一目でわかるよう表形式にまとめたものになります。相続財産の一覧表が相続財産目録ということです。

・相続財産目録作成の法律上の義務はない

相続手続きを行うときに、相続財産目録を作成しなければならない旨が法律上定められているわけではありません。しかし、特に相続財産の種類や数が多いケースでは、相続財産目録を用意しなければ相続人が相続財産の内容をすぐに把握できず、遺産分割協議などがしにくくなってしまいます。こうしたことから、相続手続きの際に相続財産目録を作るのが慣例となっています。

・相続財産目録を作成するメリット

遺産分割協議の際に、相続財産の内容が曖昧なまま話し合いを進めれば、後でトラブルになることがあります。相続財産目録を作成しておけば、他の相続人から隠し財産を疑われるようなこともなくなり、スムーズに話し合いが進む可能性が高くなります。

また、家庭裁判所に遺産分割調停や遺産分割審判を申し立てるときには、申立書に相続財産目録を添付する必要があります。相続税の申告が必要なケースでも、相続財産目録を作成しなければなりません。早めに相続財産目録を作成しておけば、後になって焦ることもなくなります。

 

相続財産目録の作り方

・相続財産目録の書式

相続財産目録には決まった書式があるわけではないので、自分で好きなように作成してかまいません。ただし、誰が見てもわかりやすいものでなければ意味がないので、書籍やインターネットで相続財産目録の書式を探して参考にするのがおすすめです。裁判所のホームページにも遺産分割調停申立の書式があり、財産目録について参照できます。

・相続財産目録での財産の特定方法

相続財産目録と作るときには、土地、建物、現金、預金などの種類別にまとめて書くとわかりやすくなります。また、財産のほかに借金などの負債があるときには、負債についても目録にしておきましょう。

相続財産目録では、それぞれの財産をきちんと特定できるように記載する必要があります。主な財産について、気を付けた方がよい点は次の通りです。

<不動産>
不動産については、登記されている情報を正確に記載します。登記されている情報は、住居表示とは異なることがありますので、法務局で登記事項証明書を取得して確認する必要があります。土地については所在、地番、地目、地積、建物については所在、家屋番号、種類、構造、床面積を記載しておきましょう。未登記建物については、未登記建物と記載し、固定資産評価証明書どおりに所在等を記入します。

<預金>
預金については、同じ金融機関に複数の口座があることがありますから、金融機関名だけでなく、支店名、口座番号、預金種目まで記載します。金額については、相続開始時点の残高を記載します。

<株式>
株式ごとに1株あたりの株価と株式数を記載します。

<負債>
借金については、借金の種類、借入先、借入総額、返済残額などを記載します。

 

相続財産目録の注意点

・相続財産は正確に記載して特定しなければならない

相続財産目録を作成するときに、最も気を付けなければならない点は、相続財産をきちんと特定できる記載をすることです。

たとえば、不動産について、詳しく書かずとも相続人全員がどの不動産かわかっているケースであっても、「○○市○○町の自宅」などと簡単に書いてしまうのではなく、登記事項証明書通りに正確に記載するべきです。相続財産目録は相続人以外の人が見ることもありますから、どこに出すことになっても大丈夫なように準備しておきましょう。

・専門家に相続財産目録を作成してもらう方法もある

相続人調査や相続財産調査を行政書士、司法書士、弁護士などの専門家に依頼した場合には、速やかに戸籍謄本等を収集してもらえるだけでなく、相続関係説明図や相続財産目録も作成してもらえます。相続手続きはできるだけ自分たちで行いたいという場合でも、きちんとした相続財産目録を用意してもらうだけ後の手続きがスムーズに進みますから、専門家のサポートを受けることも検討してみましょう。