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相続させる不動産の名義変更をスムーズにするための生前対策

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相続人を確認する

まず最初に、自分の相続では誰が相続人になり、人数は何名になるのかを確かめます。

例えば、配偶者と子どもの両方がいる場合には、配偶者と子どもが相続人です。

配偶者有り・子ども無しであれば、配偶者と父母が相続人になります。配偶者有り・子供無しで父母がすでに亡く、祖父母が健在なのであれば、配偶者と祖父母が相続人です。

配偶者がいない場合は、父母か祖父母(直系尊属)、父母や祖父母もいない場合には兄弟姉妹が相続人となります。

ただし、相続人になれる配偶者は法律上の配偶者のみであるという点と、子どもには婚外子や養子なども含まれるという点を覚えておきましょう。

配偶者との関係が事実婚なのであれば、相続人にはなれません。また、結婚関係外で子どもが誕生しているのであれば、その子どもの相続をどうするか考えておく必要があるでしょう。

 

相続財産を把握する

次に、自分の相続ではどれほどの相続財産を遺すことになるのか、自分自身で把握しておきましょう。

不動産は、固定資産税評価証明書や納税通知書などを見て、正確な所在地や面積を確認します。不動産が共有状態にある場合は、必ず登記事項証明書を取得して正確な共有割合を確認しましょう。

不動産についての情報が集まったら、不動産の相続税評価額を計算します。不動産の相続税評価額の計算は、専門家でもミスをすることがあるほど難しいものです。自分でやろうとせず、不動産に詳しい税理士などに依頼するようにしましょう。

不動産以外に、預貯金や株式の金額も計算しておきます。最後に、ローンなどの負債の額もまとめておきましょう。

すべての財産を把握したら、不動産や預貯金などプラスの財産から負債などのマイナス財産を引きます。それでもまだ財産が残っている場合は、そこから相続人の人数に応じた基礎控除額をさらに引きましょう。最終的に残ったものが、相続税の課税対象になる財産です。

 

相続財産を分割可能な状態にしておく

相続財産が少しでもあるのなら、相続人のうちで遺産分割をしなくてはなりません。ところが、相続財産を誰がどのように取得するのかについての話し合いがまとまらず、何年も遺産分割の決着がつかないというケースは多々あります。

その原因としてよく挙げられるのが、ひとつしかない不動産の分け方でもめているというものです。

生前対策としてできることは、生前に不動産を売却して現金を作っておくこと、または不動産を相続できない相続人たちのために、それを埋め合わせるだけの他の財産を用意しておくことなどでしょう。

不動産を含め、相続財産の分割が容易な状態になっていたとしたら、相続問題が長期化することは避けられます。

 

相続財産の分割について遺言する

「相続人のことを信用して任せたい」「自分の家族は仲が良いからきっと大丈夫」などと考えてしまうかもしれませんが、それでも、生前に必ず遺言書は作成しておきましょう。

死期が迫っているなどの事情で、ここまでご紹介してきた3つの対策ができないとしても、遺言書だけは遺すべきです。

遺言書がないと、相続人たちは被相続人の意向を知ることができません。相続の方向性を決める材料が一切ないので皆が困惑し、話し合いをしても堂々巡りになってしまいます。

そうこうしているうちに誰かが欲にまかせて自分勝手な言動をはじめ、トラブルになることも考えられるでしょう。

不動産も、長期間名義変更されないまま放置されることになります。相続する不動産の名義変更に期限はありませんが、名義変更されていない不動産は所有者不存在ということになるため、あらゆるトラブルのもとになります。

名義変更されていないのをいいことに、相続権のない親類などが「この不動産は自分のものだ」と言い始める可能性もあります。

また、不動産が土地であっても建物であっても、敷地内で事故などの責任問題が生じた場合、不動産が名義変更前であれば相続人全員が連帯責任を負わなければなりません。

遺言書があり、誰がどの財産を相続するのかがはっきり記載されていれば、相続人はそれに従って粛々と相続を進めることができます。

事実、遺言書さえあれば早期に解決できていたであろう相続問題は数限りなく、遺言書の重要性に疑問の余地はありません。

 

まとめ

相続させる不動産の名義変更を速やかに済ませ、相続をいたずらに長引かせないためにも、どんなケースでも必ず遺言書を作成しておきましょう。遺言書は、常に正しい方角を指し示すコンパスのように、相続をスムーズに導く道しるべとなるのです。