相続税の納付書はどこにある?
相続税を納税するためには、専用の納付書に必要事項を記入して、銀行に持ち込んで納税します。また、相続税が30万円以下であれば、コンビニでも相続税の納付が可能です。
納付書については、インターネットでダウンロードするのではなく、最寄りの税務署の窓口で受け取ることができます。また、納付書には「領収済通知書」と書かれていますが、ここでは分かりやすく納付書と表現します。
納付書は3枚綴りになっており、最終的には機械で読みとるため、薄くならないように強目の筆圧で書いた方がよいでしょう。
相続税納付書の書き方
相続税納付書の書き方について、項目ごとに解説していきたいと思います。
年度
納付書の最初に記載するのが年度です。わざわざ解説するほどでもありませんが、今回、元号が平成から令和に改元されたことで記入する方が混乱するようなので、あえて解説します。
現在、税務署に設置されている納付書については、年度の欄に「平成」と書かれているのですが、現在は令和なので、平成を二重線で消して、印鑑で訂正した上で「令和」と書く人もいますが、国税庁の説明によると、そういった訂正の記載は不要とのことです。
混乱を避けるために、平成31 年4月1日から令和2年3月末日までに納付する場合については、年度の欄に平成表記のまま「31」とだけ記載すれば大丈夫です。
税目番号
納付書は相続税専用ではなく、他の税金の納税にも使用するため、税目番号で何の税金の納税なのかを判別できるようにする必要があります。相続税の税目番号は「050」です。
税務署で相続税の納税である旨を伝えると、050と印字してある納付書をもらえることもあります。
管轄税務署名、税務署番号
相続税申告書を提出した税務署名を記載します。ちなみに「亡くなられた被相続人の最後の住所地を管轄する税務署」が、相続税の申告納税先です。時々、相続人の住所地の最寄りの税務署を記載する方がいますので、その点は注意しましょう。
また、税務署番号とは全国の税務署に割り振られている番号のことで、税務署の窓口で聞くとすぐに教えてくれるほか、国税庁のホームページにも掲載されています。
税務署でもらうと、あらかじめ印字されていることもあります。
納期等の区分
どの期間に発生した税金なのかを記載する項目です。
例えば、源泉所得税などであれば、該当する事業年度の期間を記載しますが、相続税の場合は「相続が開始した日」、すなわち被相続人が亡くなられた日を記載すれば問題ありません。
期間を記載するようになっていますが、片方は空欄のままで大丈夫です。
本税
相続税申告書に記載されている、相続税の納税額を本税の部分に記載します。重加算税、利子税、延滞税の項目については空欄のままで、最後に合計額を記載しましょう。
合計額を記載したら、数字の先頭に¥を忘れずに記載します。相続税額は、相続税申告書の右下の部分に表記されていますので、そのまま転記してください。
金額の訂正はできない
納付書はたとえ間違えても基本的に二重線による訂正で受付してくれますが、税額を記載する部分については、書き間違えてしまうと二重線による訂正は受け付けてくれないため、全部書き直しになってしまいます。
そのため、納付書を持って帰って自宅で記載するという方は、書き損じた場合を想定して何枚か余分に貰っていくことをおすすめします。
住所、氏名
納付書で税金を納める人の住所と氏名を記載するのですが、相続税の場合は本人の名前だけ書いても、誰の相続に対して相続税を納税しているのか判別ができません。
そのため、相続税を納税する場合については、住所、氏名それぞれの欄に被相続人と相続人の情報を記載します。
【具体例】
住所
被相続人:東京都新宿区1−1−1
相続人:東京都渋谷区1−1−1
氏名
被相続人:○山○男
相続人:○山△子
このように、それぞれの欄に二段に分けて記載しましょう。
相続税をコンビニ納付する場合
相続税をコンビニで納付したい方については、「バーコード付納付書」を所轄の税務署で発行してもらう必要があります。
2019年4月時点で、コンビニ納付が利用できるコンビニは以下の通りです。
・くらしハウス
・コミュニティ・ストア
・スリーエイト
・生活彩家
・セイコーマート
・セブン-イレブン
・デイリーヤマザキ
・ナチュラルローソン
・ニューヤマザキデイリーストア
・ファミリーマート
・ポプラ
・ミニストップ
・ヤマザキスペシャルパートナーショップ
・ヤマザキデイリーストアー
・ローソン
・ローソンストア100
まとめ
相続税の納付書については、相続税申告書が完成していれば、基本的に書くことは少ないのでとても簡単に作成できます。
相続税申告を税理士に依頼している場合は、納付書も税理士が作成してくれますので安心です。
相続税の申告と納税は、相続開始から10ヶ月以内に完了させなければならないので、遅れないように注意しましょう。