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恐ろしい相続税の修正申告!ペナルティの仕組みを徹底解説

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相続税申告でペナルティが課されるケース

修正申告について解説する前に、そもそもの相続税申告のルールについておさらいしましょう。

相続税申告は「相続が開始したことを知った日の翌日から起算して10ヶ月以内」に、申告と納税をしなければならないというルールがあります。

万が一、期限までに相続税申告ができないまま放置してしまうと、次のようなペナルティが課されるため気をつけなければなりません。

・無申告加算税

相続税申告をしていないことに対して課税される税金です。

ただし、税率については悪質性によって異なり、税務調査が入る前に自主的に相続税申告をすれば税率は5%と比較的低めですが、税務調査が入ったことでようやく申告した場合については15%と一気に3倍の税率になります。

税率は相続税額に対して課税されるので、相続財産が多いケースだとかなりの金額になるため注意が必要です。

・延滞税

納税が延滞していることに対する税金で、税率は年によって異なりますが2019年年末までの税率は2.6%でした。当該税率が延滞した日数に応じて課税されます。

修正申告とは何か?

ここまでは相続税申告自体をしていなかった場合に課税されるペナルティですが、たとえ相続税申告を期限までにしていたとしても気をつけなければならないのが修正申告です。

修正申告とは相続税申告をしたものの、本来申告するべき税額よりも何らかの事情で低く申告していた場合に、内容を正しく修正して申告し納税し直す手続きのことをいいます。

更正の請求と修正申告の違い

一度相続税申告をした後に再度申告をし直す手続きには、修正申告以外にも更正の請求という手続きがあり両者は混同されやすいのですが、申告し直す意味が全然違います。

税金を少なく申告してしまったことを訂正する修正申告に対し、更正の請求は税金を多く申告してしまったことを修正する手続きです。

よって、修正申告をすると追加で税金を納税することとなり、更正の請求をすると払いすぎた相続税が還付されることになります。

相続税の修正申告のペナルティ

相続税を誤って少なく申告してしまったことで修正申告をする場合、次のようなペナルティが課税されます。

過少申告加算税

税金を少なく申告していたことに対するペナルティです。

課税される税率は、次のようにタイミングによって異なります。

・税務調査の通知が来る前に修正申告した場合:課税されません。

・税務調査の通知があってから調査で指摘される前に修正申告した場合:5%、10%(期限内申告額と50万円のいずれか多い金額を超える部分)
・税務調査で指摘を受けてから修正申告した場合:10%、15%(期限内申告額と50万円のいずれか多い金額を超える部分)

みるとわかる通り、相続税を少なく申告していることに気がついたらできる限り早く修正申告をすることで過少申告加算税の税率を抑えて修正申告ができます。

重加算税

うっかりミスなどで修正申告が必要になった場合については過少申告加算税で大目に見てくれる場合もありますが、意図的に財産を隠していることが発覚した場合の相続税の修正申告については、より重いペナルティである重加算税が課税される可能性があります。

一般的には重加と略されることもありますが、税率が35%ととにかく重いです。

さらに、期限後申告等があった日の翌日から考えて5年以内に同じ税目について無申告加算税や重加算税が課された場合については、なんと45%のペナルティになります。

重加算税の税率は相続税額に対してかかってくるので、例えば相続税が100万円だとすると45万円もペナルティとしてかかってしまう恐ろしい税金なのです。

 

相続税の申告漏れはほぼバレる

相続税については他の税金に比べて税額が非常に高額になることから、税務調査の対象となりやすく修正申告になる可能性が高いという特徴があります。

実際に相続税で税務調査に入られた場合、およそ8割以上のケースで修正申告による追徴課税がされているのです。

申告漏れは計算ミスやうっかりミス、知らなかった、などという自らを素人だとアピールをして言い訳をする人が多いのですが、残念ながらそのような言い訳は一切通用せず修正申告を迫られます。

そのため、相続税の修正申告を回避したい場合については、早い段階で税理士などの専門家に相談しましょう。

 

まとめ

相続税申告は計算過程が非常にややこしいため、自分で相続税申告書を作成しようとするとミスが出てしまって悪意がないのに修正申告になってしまう可能性があります。

また、顧問税理士を雇っているご家庭でも相続税は専門的な分野なので、できれば相続税に特化している税理士にも相談したほうがよいでしょう。

相続税は修正申告になるとペナルティが非常に大きいので、できる限り修正申告にならないよう専門家に依頼することをおすすめします。