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相続した不動産は3年以内に売却した方がいいのはなぜ?

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相続した不動産を売却するケースとは?

・遺産分割のために不動産を売却するケース

相続というのは、人が亡くなると同時に発生するとされています。亡くなった人が所有していた財産は、相続人が相続開始と同時に共有することになります。相続手続きの際に行われる遺産分割とは、相続人全員で共有されている財産を、各相続人の財産に分ける手続きです。

相続財産が不動産に偏っている場合には、遺産分割がスムーズにできないことがあります。不動産を共有にする方法もありますが、共有不動産は全員が合意しなければ売却できないなどの制約があり、不便です。

遺産分割の際には、不動産を売却して、売却代金を分配する方法も可能です。遺産を売却した代金を分ける方法を換価分割と呼びます。相続した不動産を売却するケースとしては、換価分割のケースがあります。

・不動産を相続した後、使わないので売却するケース

遺産分割協議で不動産を取得することに決まった人が、売却を考えるケースもあります。不動産を相続により取得した場合、たとえ不動産を利用していなくても、管理する義務が発生します。

不動産を所有していれば、固定資産税も払わなければなりません。この場合、利用するつもりのない不動産は売却したいと考えることが多いでしょう。

 

相続した不動産を売却する場合にかかる税金とは?

・不動産を売却したら譲渡所得税がかかることがある

不動産を売却したときに発生する税金が、譲渡所得税です。譲渡所得税は、不動産などの資産を譲渡したことによって生じる所得(譲渡所得)に課税されます。

買ったときの価格よりも売ったときの価格の方が高ければ、売却により利益が発生することになります。譲渡所得税はこの利益に着目して課税されるものです。

遺産分割により取得した不動産を売却する場合には、遺産分割で不動産を取得した人のみに譲渡所得税がかかります。不動産を売却した代金を相続人全員で分ける換価分割の場合には、原則として相続人全員に譲渡所得税がかかることになります。

・譲渡所得の計算方法

譲渡所得は、次の計算式で計算します。

譲渡所得=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

相続した不動産の売却の場合には、次のように計算式に当てはめます。

①収入金額

不動産を売却して得られた代金です。

②取得費

相続した不動産の場合には、被相続人が不動産を取得したときの購入代金になります。購入してから年数が経っている場合には、取得費が不明のことが多いと思いますが、取得費が不明の際は、売却代金の5%が取得費です。

③譲渡費用

不動産を売却するときにかかった経費になります。不動産会社に支払う仲介手数料や、売買契約書の印紙税などが該当します。

④特別控除額

一定の要件をみたすと、特別控除が受けられます。たとえば、マイホームを売却した場合には、3,000万円の特別控除が受けられますから、被相続人と同居していた相続人は税負担が軽くなることがあります。

また、被相続人が亡くなったことにより、空き家となった不動産を相続した場合にも、3,000万円の特別控除が受けられることがあります。

 

3年以内の売却で得する譲渡所得税の取得費加算の特例とは?

・相続税を払っていれば譲渡所得税が安くなることがある

譲渡所得の計算の際には、不動産の取得費や譲渡費用を差し引くことができます。

ここで、相続により取得した不動産を3年以内に売却した場合には、相続の際に払った相続税額の一部を取得費に加算できる特例が設けられています。相続税額を取得費に加算できれば、その分、譲渡所得税額は安くなります。

・取得費加算の特例の概要

取得費加算の特例は、次のアからウの要件をみたすときに、適用を受けることができます。

ア 相続または遺贈により財産を取得した
イ 財産を取得した人に相続税が課税されている
ウ 取得した財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以降3年以内に譲渡した

・3年以内の売却とはいつから3年以内?

取得費加算の適用が受けられるのは、相続した不動産を相続税の申告期限の翌日以降3年以内に売却したときです。相続税の申告期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内とされています。

つまり、通常は、被相続人が亡くなった日から3年10か月以内に不動産を売却すれば、取得費加算の特例が受けられることになります。