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土地の相続で必ず押さえておきたい注意点とは?

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相続税に関する注意点

相続税はもはや富裕層だけの問題ではない

亡くなった人の財産を相続したときには、相続税がかかります。相続税が課税されるのは、財産を多くもっている富裕層だけではありません。

平成27年に相続税の基礎控除が引き下げになりました。たとえば、相続人が1人の場合、相続財産の額が3,600万円以上なら、相続税がかかります。土地の相続の注意点として、相続税課税の有無をチェックしておく必要があるという点があります。

土地は高額な財産ですから、故人が土地を所有していた場合には、相続税がかかる可能性があるのです。相続税がかかる場合、相続開始から10か月以内に申告・納税を行わなければなりません。そのため、土地を相続したら、相続税がかかるかどうかを速やかに確認する必要があります。

土地の価格を算出するときの注意点

相続財産の額を計算するためには、土地の価格を出さなければなりません。土地の価格は市場で取引される価格ではなく、路線価方式や倍率方式と呼ばれる方法で算出される価格になります。土地の価格がわからない場合には、税理士に計算してもらいましょう。

 

遺産分割をする際の注意点

土地を共有にするのはトラブルのもと

故人の所有していた財産は、当初は相続人全員の共有になります。各相続人の財産に分けるために、遺産分割を行う必要があります。相続財産に土地が含まれる場合、遺産分割が終わるまでは、相続人全員で土地を共有していることになります。

主な相続財産が土地しかない場合、1人が土地を取得すると、他の相続人が取得するものがないことが考えられます。このような場合には、土地を共有のままにするケースもあるかもしれません。

相続した土地は、相続人全員の共有名義にすることもできます。しかし、土地を共有にすると、売却するにも全員の合意が必要になり、思うように土地を活用できません。遺産分割の注意点として、相続した土地の共有は避けた方が良いという点が挙げられます。

土地を相続人で分けるときの注意点

土地を相続人で分ける方法には、代償分割や換価分割という方法もあります。代償分割とは、土地を取得した相続人が他の相続人に代償金を払う方法です。一方、換価分割とは、土地を売却して売却代金を相続人間で分ける方法を意味します。

代償分割や換価分割をする場合でも、相続人全員が合意しなければならないことは必須です。代償分割をしたいけれど代償金が用意できなかったり、換価分割したいけれど土地を手放すことに反対する人がいたりすれば、遺産分割が進まないことになります。

家庭裁判所に遺産分割の申立てをする際の注意点

遺産分割に関して、相続人間で合意できない場合には、家庭裁判所に遺産分割調停や遺産分割審判を申し立てる方法があります。

遺産分割調停は話し合いの延長ですから、調停に持ち込んでもやはり話がまとまらないことがあります。一方、遺産分割審判になった場合には、強制的に土地を売却させられる可能性が出てきます。

遺産分割の申立てをすれば、最終的に土地を手放すことになるかもしれません。どうしても土地を手放したくないなどの事情がある場合には、申立てする前に、弁護士に相談するのがおすすめです。

 

相続した土地を売却する際の注意点

土地を使わないなら売却する方法がある

土地を相続したけれど、使う予定がない場合には、売却を検討しましょう。たとえ土地を使っていなくても、土地を所有している限り、固定資産税や都市計画税がかかります。土地を放置していれば周辺に迷惑をかけることもあるため、管理しておく責任もあります。

相続した土地を売却する前に相続登記をする

土地を売却するときの注意点として、相続登記が必要という点があります。相続登記とは、不動産の所有者名義を故人名義から相続人名義に変更することです。故人名義のまま土地を売却することはできないので、相続登記をして、一旦、相続人名義に変える必要があります。

相続登記をするときの注意点

相続登記をするとなると、登録免許税などの費用がかかります。相続した土地がすぐに売れるかどうかわからない場合には、買い手が付いてから相続登記をしようと考えるかもしれません。

しかし、相続登記には時間がかかることがあります。相続登記をするためには、戸籍謄本などの必要書類を揃えなければならず、すぐに書類が揃わないこともあるからです。

すぐに名義変更ができなければ、買い手が見つかっても契約できず、売却が実現しないこともあります。相続が発生したら、売却するかどうかにかかわらず、できるだけ速やかに相続登記をしておくと安心です。