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相続した土地の売却益を分配するための流れとトラブル対処法

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相続した土地の売却価格を調査する

まずは、相続した土地が実際にはどれくらいの価格で売却できそうなのかを探りましょう。調査方法は簡単です。不動産情報サイトなどで、相続した土地の近隣地域にある、似たような条件の土地を検索し、どれくらいの売却価格が設定されているかを確認するのです。

売却価格はそのまま手元に残るわけではなく、買主からの値引き交渉や不動産会社の手数料、税金などでかなりの額が引き去られます。手元に残るお金がわずか、またはゼロになるようでは、相続人への分配どころではなくなりますので注意しましょう。

 

相続した土地の価格査定

相続した土地について、売却益を分配できる見込みがある場合には、土地価格を査定してもらいましょう。複数の不動産会社から見積もりを取るのがセオリーです。

 

不動産会社と媒介契約を結ぶ

相続した土地の売却を任せられそうな不動産会社を見つけたなら、媒介契約を結びましょう。媒介契約には、以下の3種類があります。

1.専属専任媒介契約

特定の一社のみに売却を任せる契約です。不動産会社からすると、自社でしか扱っていない物件である以上、買い手を付けられなければ責めを負うのは自社ということになるため、他の物件よりも意欲的に募集活動に励んでくれるのが特徴です。

2.専任媒介契約

専属専任媒介契約と同様、特定の一社にのみ売却を任せるものですが、売主が自分で見つけた買い手にも売却することが可能という相違点があります。

3.一般媒介契約

多数の不動産会社に情報を公開できる契約です。ネットワークが広がるため、多数の見込み客にアピールすることができます。その代わり、不動産会社からの積極的な力添えはあまり期待できず、売却までにかかる時間が長めなのがデメリットです。

 

相続した土地の販売開始

契約を終えたら、いよいよ相続した土地の売り出しです。土地の売却価格は売主である相続人が決めることもできますが、あまりに高いと売却できませんし、安すぎると損になります。プロである不動産会社の意見にも耳を傾けるべきでしょう。

見込み客が見つかったら、細かい点の交渉に入ります。たいていの場合、価格交渉をされるでしょうから、常識の範囲内であれば応じてあげるのもポイントです。

 

相続した土地の売買契約

相続した土地の買主が決定したら、売買契約に入ります。書類などの用意は、不動産会社がしてくれるでしょう。売買契約においては、売主よりも買主の方が、立場が弱いとされており、契約書のチェックなども買主に不利な点を探される可能性が高くなります。

買主からの問い合わせには誠実に応えるべきですが、契約書の内容を変更してほしいなどの要請には慎重になりましょう。大小の差こそあれ、売主である相続人にもリスクはあるものです。

 

土地の所有権移転登記、および土地の引き渡し

売買契約後は、速やかに決済を行い土地の所有権移転登記を行います。スムーズに完了できるように、登記は司法書士に依頼するのが一般的です。

決済日の当日に、所有権移転登記とともに土地を引き渡します。これらの手続きを売買契約書に記載されている期日までに完了できないと、債務不履行を問われて、違約金などを請求されることもありますので気をつけましょう。

 

相続した土地の売却でトラブルになったら?

大金が動く不動産の売買では、しばしば深刻なトラブルが起こります。相続した土地の売却においては、買主が代金を支払ってくれないなどの金銭トラブルの可能性もゼロではありません。

ここからは、相続した土地の売却でトラブルに見舞われてしまった場合の対処法を、順を追って解説します。

1.内容証明郵便を送付する

相続した土地を巡ってトラブルが起きても、いきなり裁判などの法的手段に訴えることは得策とはいえません。

まずは、内容証明郵便を送付することで、買主にほどよい心理的負荷をかけてみましょう。これだけで、真剣に取引する気になってくれる可能性もあります。

2.調停手続き

買主と話し合って解決したい場合には、裁判所での民事調停を利用できます。調停は、当事者同士の平和的な話し合いによって、問題を解決するための制度です。調停委員の援助もあるので、安心して利用できます。

3.訴訟

訴訟は最後の手段です。法廷で双方が答弁を行う、一般人がイメージする裁判そのものとなります。訴訟で確定した判決は、強制執行手続きによって実現できます。相続した土地の売却においては、売買契約を解除して土地を取り戻すことも可能になるでしょう。

 

まとめ

相続した土地の売却益を分配したいと思っても、思うように売却できないことも少なくありません。

賃貸物件を建てる、貸駐車場にする、更地として貸すなど、土地としての活用をした方が相続人にとってメリットをもたらす場合もあります。そのため、売却以外の活用方法に目を向けることも大切になってくるでしょう。