相続放棄 2017.12.06

土地が遺産で残されたとき、相続放棄はできる?

遺産が残されるとき、その中に不動産としていらない土地が残った場合は、いろいろと対処に困ることがあるでしょう。土地が必要ない場合はどうしたら良いのでしょうか。今回は、いらない土地を相続放棄する方法を詳しく見ていきます。

記事ライター:nexy編集部

いらない土地が残されたとき、まず寄付できる?

たとえば、田舎に住んでいる両親が持っていた土地などが残された場合を考えてみましょう。都会に自分が住んでいれば、田舎の不動産を残されても非常に困ると思います。それに、たとえば山などが残されて、土地の処分に困ることがあるのではないでしょうか。

そんなとき、自治体などに土地を寄付できないだろうかと考えることがあると思います。土地は国が管理していますので、自治体を通じて国に寄付できれば、不要な固定資産税もかかりませんし、自分で受け継がなくて済みます。

そして何より、手間がかからないですし、お金もかからないので、自治体に寄付できれば幸運だと思うのは自然な流れです。

しかし、考えてみましょう。あなたがいらないと思っているような土地は、自治体側でもらっても仕方のない土地ではないでしょうか。そのため、大抵の場合は断られるはずです。

土地をどこかに寄付しようと思っても、そうそう受け入れてくれるところはありません。そのような場合には、土地の相続放棄の手続きを行いましょう。

 

土地の相続放棄をする?しない?

土地が必要ないときは相続放棄を行う必要がありますが、その際にはマイナスの財産だけでなく、プラスの財産も放棄しなければならないことは肝に銘じておいてください。相続放棄とは民法で決まっている手続きで、それ以上負債を背負わなくてもよいための仕組みです。

そのため、土地を受け継ぎたくないという場合で、現金だけはもらいたいということができなくなっています。すべての財産を相続するか、全部相続放棄するかの二択なのです。(なお、限定承認と呼ばれる一部の財産を残して相続する方法もありますが、不要な土地のみを相続放棄する手段に用いることはできませんので今回は省きます)

負債が非常に多い場合、土地をもらっても売れそうになく、固定資産税だけが毎年かかり続けるためにその土地を処分しようがない場合などは、土地の相続放棄によってすべて手放すことができます。

そして、相続放棄をする際には、家族間でのしっかりした話し合いが必要です。あとから、あの財産は欲しかった、これはいらないなどの不満が出ても、相続放棄した後では遅いのです。そして、相続人が多くなればなるほど、話し合いも複雑化し、大変になります。

 

土地の相続放棄は3ヶ月以内に行う必要がある

土地を含む財産の相続放棄は、相続が発生したことを知ってから3ヶ月以内に手続きをしなければなりません。それより後になってしまった場合は、財産は承認され、土地もその他の借金も、受け継がなくてはならなくなります。

もしも知らなかった場合には、土地などの相続放棄の3ヶ月の期間延長を家庭裁判所に申し出ることも可能ですが、この際には知らなかったやむを得ない理由を説明しなければなりません。

 

土地の相続放棄をする際の手続とは?

土地などの財産の相続放棄は家庭裁判所にて行います。財産目録などを作ってしっかりと借金や財産、土地などの状況を整理しておく必要があるでしょう。これはできれば、被相続人が生前のうちから行っておいたほうが良いでしょう。

そして、死亡を知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に対して土地などの財産の相続放棄をお願いします。このとき、印紙を買ったり、書類を集めたりして、必要な手続きを行います。その後、家庭裁判所より相続放棄の申述受理通知書が届きますので、それに返信を行います。

通知書は、質問形式になっています。たとえば、「すでに遺産の一部を使いましたか?」「故人の通帳から出金しましたか?」などの簡単な質問です。そこで、財産に手をつけておらず、相続放棄が可能である場合は、返信すると家庭裁判所で相続放棄が承認されます。

相続放棄は、土地に限らず、すべての財産を放棄するものです。そのため、現金だけ受け取るとか、借金だけ放棄するといったことができません。事前にしっかりと資料を調べて、故人の財産状況を把握しておく必要があります。

ちなみに、相続放棄を行っても、生命保険や遺族年金は、ちゃんと受け取ることができるので、残された人の生活は安心です。相続放棄の対象となるのはあくまで財産です。

ただし、死亡退職金や死亡保険金は、受取人が被相続人本人であるか、家族であるかによって、それが相続になるかどうかが異なります。もしも被相続人が受取人になっているのなら、生前のうちに名義を変えておきましょう。

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