相続税 2017.12.28

相続税節税の3つの基本的なルール

平成27年以降、相続税の基礎控除額が引き上げになり、相続税の課税対象となる人が増加しました。ある程度の財産を持っている場合には、生前から相続税の節税対策をしておく必要があります。ここでは、相続税の節税のための基本的なルールを3つご紹介します。相続税の節税対策を考える際の参考にしていただければ幸いです。

記事ライター:ゆらこ行政書士

相続財産を減らして相続税を節税

生前贈与すれば相続財産を減らせる

相続税というのは、相続財産が多いほど税額が大きくなります。また、相続財産が基礎控除額(3,000万円×法定相続人の数)以下であれば、相続税自体かかりません。相続税を節税するためには、相続発生時に持っている財産を減らすことが最も有効です。

生前贈与をすれば、相続財産を減らすことができます。いずれ財産を相続する人に対しても、亡くなってからではなく生前に財産を譲り渡しておく方が、相続税の節税になることがあります。

暦年贈与で贈与税を節税

相続財産を減らすために生前贈与をしても、それにより贈与税が発生すれば、結局節税になりません。相続税の節税のために生前贈与をするならば、できるだけ贈与税のかからない方法を選ぶ必要があります。

贈与税には110万円の基礎控除があり、贈与による財産の取得額が年間110万円以下であれば課税されません。基礎控除の範囲内で少しずつ贈与する暦年贈与を行えば、贈与税非課税で多額の財産を贈与することも可能になります。

また、贈与税は受け取る人を基準に課税されるため、贈与する相手を増やすことで、多くの財産を非課税贈与することができます。たとえば、贈与する相手を3人にすれば、年間330万円まで非課税で贈与ができます。

贈与税の非課税特例を利用

贈与税には配偶者控除が設けられており、結婚20年以上の夫婦間で居住用不動産またはその購入資金を贈与する場合には、110万円の基礎控除とは別に、最大2,000万円を控除できます。配偶者控除を利用して、自宅を配偶者名義に変えておき、相続税を節税する方法もあります。

さらに、子や孫に金銭を贈与するときには、下記のような非課税特例の利用が可能です。贈与する金銭の利用目的によっては、こうした特例を利用できる場合がありますので、検討してみましょう。

(1) 住宅取得等資金贈与の非課税特例

住宅の新築・取得・増改築の資金贈与について、最大700万円(省エネ住宅は1,200万円※平成29年現在)が非課税になります。

(2) 教育資金一括贈与の非課税特例

子・孫名義の口座に教育資金を一括で拠出した場合に、最大1,500万円が非課税になります。

(3) 結婚・子育て資金の一括贈与の特例

子・孫の口座に結婚・子育て資金を一括で拠出した場合に、最大1,000万円が非課税になります。

 

財産の評価額を下げて相続税を節税

不動産を購入して相続税を節税

相続財産のうち現金や預貯金は、相続税を計算する際に、そのままの金額で評価されます。一方、不動産については、時価よりも低い「路線価」や「固定資産評価額」を使って相続税を計算します。つまり、現金を不動産にかえるだけで、相続財産の評価額を減らすことができます。

収益物件を購入すればさらに節税に

相続税の節税のためには、賃貸アパートなどの収益物件の購入が特に効果的です。賃貸アパートの場合、建物は貸家として相続税評価額が3割減額になります。また、土地についても貸家建付地として2割程度評価額が下がることになります。つまり、収益物件を購入することにより、相続財産を大幅に圧縮することができますから、相続税の節税効果も大きくなります。

 

非課税財産を増やして相続税を節税

生命保険に加入する

生命保険を利用して、相続税を節税することも可能です。生命保険金(死亡保険金)は、相続税の計算の際には相続財産とみなされます。ただし、相続人が受け取った生命保険金については、

500万円×法定相続人の数

という非課税枠が設けられています。

これにより、たとえば法定相続人が3人の場合、1,500万円までの生命保険金が非課税になります。現金をそのまま残すのではなく、生命保険契約をし、相続人が死亡保険金を受け取れるようにしておくことで、相続税を節税できます。

墓地や仏壇を購入する

墓地、墓石、仏壇などは、相続税がかからない非課税財産とされています。生前に墓地や仏壇を購入することで、手持ちの現金を減らして、相続税の課税対象になる財産を減らすことができます。

なお、墓地や仏壇が非課税財産になるのは、生前に購入した場合のみになります。亡くなった後に購入した場合には、非課税にはなりません。

また、生前に購入したけれど亡くなったときにローンが残っている場合、残ったローンについては相続財産から差し引くことはできないため、相続税の節税効果が薄くなってしまう点にも注意しておきましょう。

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