相続税 2019.11.18

相続税申告で必要になる添付書類とは?

遺産相続における手続きの中で、最も専門性が高く、自分でやるのが難しいと言われているのが「相続税申告」の申告です。

相続税申告は、他の税務申告とは違い、課税対象となる遺産の種類が多岐にわたることから、相続税申告書の作成が非常に難しいことと、提出する添付書類が複雑であるため、税理士に依頼するにしても、ある程度は自身で把握しておく必要があります。

そこで本記事では、相続税申告で提出が必要になる添付書類について詳しく解説します。

記事ライター:棚田行政書士

相続税申告で一般的に必要になる添付書類

相続申告書の添付書類については、相続財産の内容や相続人によって微妙に異なりますが、概ね以下の書類については、ほとんどの相続において共通して必要になる添付書類です。

今回はイメージしやすいように、添付書類を取得する方法ごとにまとめてみました。

市区町村の役所で取得する相続税申告の添付書類

以下の添付書類一覧については、ほぼすべての相続税申告で必要になるため、市区町村役場に行った際にまとめて取得するとスムーズです。

【被相続人に関する添付書類】

・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

・被相続人の住民票の除票

【相続人それぞれが役所で取得する添付書類】

・相続人全員の印鑑証明書

・相続人の戸籍の附票

・相続人全員の戸籍謄本及び本籍地の記載がある住民票

相続人が作成する相続税申告の添付書類

次の添付書類については、相続人自身が自ら作成する必要があります。

・遺産分割協議書

遺産分割の内容を記載した書類で、相続人全員が実印で署名捺印する必要があります。遺産の種類や内容がシンプルであれば、相続人自身で作成することも可能ですが、相続財産が複数の種類にわたる場合は、専門家である弁護士、税理士、司法書士、行政書士などに作成を依頼した方が良いでしょう。

・遺言書の写し

遺言書が残されていた場合は、遺言書の写しを遺産分割協議書の代わりに添付書類として提出します。また、公正証書遺言以外の遺言書については、発見後に家庭裁判所で検認の手続きを行わなければなりません。

・相続関係説明図

亡くなられた方の相続人が誰なのかを、分かりやすい図で作成する必要があります。書式は決まっていませんが、家族ではない人でも誰が相続人になるのか一目見てわかるように記載します。

・被相続人の略歴をまとめたもの

相続税申告書を提出後、税務署側でスムーズに手続きが進むように、あらかじめ被相続人の略歴について書類にまとめます。

具体的には、氏名や住所のほか、本籍地や職歴、死亡原因などについて書類にまとめて相続税申告書と一緒に提出します。

・身分証明書の写し

運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなどのコピーが必要です。

・申告後3年以内の分割見込書(該当する場合のみ)

相続税申告は相続開始後10ヶ月以内に申告と納税を済ませる必要がありますが、それまでに遺産分割がまとまらない場合は、一旦法定相続分で相続したと仮定して相続税申告をしなければなりません。

その場合、かなり割高な相続税を納税することになるのですが、事前に「申告後3年以内の分割見込書」を提出しておけば、後で遺産分割がまとまった時に更正の請求によって、差額分の還付を受けることができます。

 

相続税申告で相続財産によっては必要となる添付書類

上記の添付書類に加えて、該当する財産を相続する場合にのみ必要となる添付書類は以下の通りです。

現預金を相続する場合

被相続人名義の銀行口座の預金残高証明書、既経過利息計算書が必要になります。その他、お金の流れを確認する必要があるため、被相続人及び相続人が所有していた過去の通帳のコピーが必要です。

現金については、どこにいくら保管されているのか、メモなどにして提出します。

不動産を相続する場合

不動産を相続する場合は、以下の役所で添付書類を取得します。

【法務局で取得する添付書類】

・全部事項証明書

・地積測量図

・公図、建図

【市町村役場で取得する添付書類】

・固定資産税評価証明書(都内の場合は都税事務所)

・名寄帳

上記に加えて、以下の添付書類を自分で準備する必要があります。

・相続財産明細

相続する不動産の所在地や物件名などを一覧表にしたものを作成します。

・物件周辺の地図や実測図

インターネットで物件の周辺地図を印刷します。また、新築時の実測図がある場合は、それも添付書類として使います。

・賃貸借契約書

アパートなど賃貸物件を相続する場合については、賃借人と結んでいる賃貸借契約書が必要になります。

その他の相続税申告の添付書類

現預金や不動産以外では、以下のような添付書類が必要になります。

・株式を相続する場合

配当金の支払通知書や、証券会社から発行される預かり証明書などが添付書類として必要です。また、株式をいくらで評価して申告したのか判るように、評価証明書を自分で作成します。

・生命保険金を相続する場合

保険金は受取人固有の財産なので、遺産分割の対象から外れますが、相続税については課税されるため、注意が必要です。保険金を受け取った場合は、保険金支払通知書や保険証券の写しなどが必要になります。

 

まとめ

国税庁によれば、これら以外にもケースに応じて提出が必要になる添付書類が出てくるとのことです。相続財産が預貯金くらいであれば自分でも確認・提出することはできるかもしれませんが、種類が多岐にわたる場合は、専門家である税理士に依頼した方が添付書類の漏れなく申告できるでしょう。

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