相続税 2020.02.05

相続税がマジでヤバい!絶対やってはいけない生命保険の契約方法

相続税対策や納税資金対策などで生命保険を活用していませんか?
確かに正しく活用すれば生命保険は大きな節税効果を発揮しますが、加入方法を間違えると節税どころか、余分な税金がかかる可能性があるため注意しなければなりません。

そこで本記事では、保険会社の営業マンのいう通りに加入したのに、結果的に多額の税金が課税された事例について詳しく解説します。

記事ライター:棚田行政書士

保険会社から営業を受けた事例

保険会社の営業マンの中には、相続税対策を謳い文句に営業をしている営業マンがたくさんいます。

ただ、重要な部分の知識が不足しているがために、加入者が数十年後に重税を課せられることになる事例が度々発生しています。

孫への生前贈与のつもりが

保険会社の営業マンは父Xに対して次のように営業をしました。

「生命保険を使ってお孫さんへ生前贈与をしましょう」

契約形態としては次の通りです。

保険契約者:孫

保険料負担者:X

被保険者:子

受取人:孫

要するに、父Xが生前贈与として保険料を負担してあげることで孫に保険金を残してあげようと思ったのです。保険会社の営業マンとしては、年間の保険料が贈与税の基礎控除以下の110万円以下なら贈与税は非課税というつもりで売っているのですが、実はこれ大きな間違いなのです。

 

保険加入の落とし穴1:父Xが死亡した場合

上記保険契約を締結した数年後、父Xが死亡したとします。

被保険者は子なので、父が死亡しても保険金は支払われません。

一見すると何事もないように見えますが、実は相続税がかかってしまうのです。

解約返戻金に相続税が課税される

そもそも保険料については保険会社からすすめられた通り、Xの銀行口座から自動引き落としで支払っていました。

1つ目のミスはここにあります。

というのもXの口座から直接保険料を支出すると、保険料の段階では贈与が成立しないのです。となると、課税されるタイミングとしては、以下の2パターンがあります。

1:Xが死亡した時

2:子が死亡して保険金が支払われる時

今回は1番に該当しています。

なぜ保険金が支払われないのに相続税が課税されるのか不思議に思うかもしれませんが、実は保険会社を「銀行」と考えるといたって単純です。

Xは孫のために保険会社という名の銀行に、毎年保険料を預け入れていたのと同じなのです。ですから、Xが死亡したら、その時に保険を解約した場合に払い戻される「解約返戻金」相当額を相続財産として相続税が課税されてしまうのです。

実際、このことが発覚して困っている相続人の方がよくおられます。

 

保険加入の落とし穴2:子が先に死亡した場合

仮に子が先に死亡したとすると、保険金が孫に対して支払われますがこの時にまとめて贈与税が課税されます。

もともと贈与税の基礎控除を使って贈与しているつもりですから、保険金に贈与税が課税されるとは思ってもいないでしょう。

しかも保険金はその出てくる金額そのものに課税されるので、仮に1,000万円の保険金を受け取ったとすると今回のケースでは177万円の贈与税が課税されてしまうのです。

本来であれば、無税で受け取れたはずの保険金なのに177万円も税金で取られるなんて納得できないですよね。

でも、保険金が支払われる頃には当時の営業マンがすでに退職していることが多く、結果的に泣き寝入りするしかないのが現状のようです。

 

正しい保険の加入方法

生命保険を使って生前贈与をしたいのであれば、Xの口座から直接保険料を自動引き落としするのではなく、贈与をする孫の口座に振り込みをして孫の口座から保険料を自動引き落としするのが正しいやり方です。

これでXから孫への贈与が一旦成立した上で、孫が自分で保険料を負担していることになるので、Xが死亡した時に相続税が課税されることもありませんし、子が死亡した時に贈与税が課税されることもありません。

子が死亡した時に所得税が課税されますが、それは支払った保険料から増えた分についてだけ課税されるのでそこまで大きな税額にはなりません。

ちょっとしたことなのですが、なぜかこの仕組みを理解している営業マンが非常に少ないようで保険料を直接Xから支払うような加入方法をすすめるケースが頻発しているようなので十分注意しましょう。

 

まとめ

生命保険に関する課税トラブルの特徴は、問題が発覚するのが数年、数十年先になるということです。

加入後すぐに気がつけば大したことはないのですが、一旦加入してしまうと保険を見直す機会が少ないので気がつかないまま課税されるタイミングがきてしまうことがよくあります。

相続税や贈与税の課税関係は複雑で、保険会社の営業マンでも完璧に把握している人はごく少数だと感じますので、加入する際には保険料の支払い方法に十分注意しましょう。

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