相続税 2020.02.14

世にも恐ろしい相続税の追徴課税の実態とは?

2015年に相続税の基礎控除額が改定され、相続税が一般大衆化したことでこれまで相続税申告とは縁のなかったご家庭にも相続税申告の必要性が高まってきています。

そんな中、相続税申告を間違えたり、悪意でごまかそうとしたりした人が追徴課税で激しく後悔しているケースもあるようです。

そこで本記事では、どのようなケースで相続税の追徴課税になっているのかについて具体例を踏まえながらご紹介したいと思います。

記事ライター:棚田行政書士

タンス預金が原因で追徴課税

相続税の追徴課税の原因でよくあるのがタンス預金です。

タンス預金とは、現金を銀行から引き出して自宅で保管しておく手法で、比較的軽く考えている相続人の方が多いのですがタンス預金は節税ではなく脱税行為なので絶対にやってはいけません。

とはいえ、バレないだろうとタカをくくってタンス預金を隠したまま相続税申告をする人も時々います。

では、タンス預金は税務署にバレるのでしょうか?

タンス預金がバレる理由

結論からいうと相続税の税務調査が入った場合は、かなりの確率でタンス預金がバレて追徴課税されます。

「自宅に現金を隠しておけばわかるはずがない」

と思うかもしれませんが、税務調査はそんなに甘くありません。

税務調査と聞くと、軽く聞き取り調査されるだけだとイメージするかもしれませんが、実際は調査というよりも「捜査」に近いイメージを持つべきです。

というのも、税務調査は相続人の過去の銀行口座の入出金履歴はもちろんのこと、相続人の銀行口座の入出金履歴までくまなくチェックして追徴課税を指摘してきます。

引き出したお金の行方

銀行口座を税務調査で確認されると、故人の口座から過去10年間で高額な出金を全てチェックされ、そのお金が何に使われたのかも細かく聞かれます。

高齢者の銀行口座は若い人に比べて入出金が少ないため、高額な出金については非常に目立ち、簡単にタンス預金の足がついて追徴課税になってしまうのです。

 

贈与が認められないケース

相続税を合法的に節税する方法として、贈与税の基礎控除を活用する人は多いことと思います。贈与税には年間110万円までの非課税枠があるので、数年かけて非課税枠をフル活用して1,000万円くらいを生前贈与する人も少なくありません。

ところが、生前贈与のやり方を間違えると相続税申告の際に追徴課税になってしまうことがあるのです。

生前贈与による節税対策で相続税の追徴課税を防止するポイントは、贈与の事実を税務調査で否定されないようにすることです。

税務署は追徴課税するために、生前贈与ではないと指摘する気満々で税務調査にやってきます。

では、どのような場合に贈与が否定されて追徴課税されてしまうのでしょうか。

通帳と印鑑の管理者

子供に生前贈与するために、親が勝手に子供の銀行口座を作ってお金を振り込んでいるというケースがよくあるのですが、税務調査が入るとかなりの確率で贈与が否定されて追徴課税になります。

税務署は通帳の名義が誰なのかという観点で贈与を判断するのではなく、通帳や印鑑について贈与を受けた人がきちんと管理していて自由に使える状態にあったのかを確認してくるのです。

単に子供名義の口座にお金を振り込んでいるだけでは、名義預金とみなされて贈与は認められません。贈与が成立するためには、子供が贈与をしてもらった認識がある上で、口座を自分で管理している事実が必要になります。

贈与税申告していても追徴課税になる

相続税の節税対策をしている人の中には、あえて贈与税の非課税枠よりも多い贈与をして贈与税申告をすることで贈与をした証拠を作ろうと考えている人がいますが、実は贈与税申告をしたからといって、贈与の事実が証明できるとは限りません。

贈与の事実を証明するための1つの証拠としての意味はありますが、贈与税申告をしているというだけでは贈与は認められず追徴課税になることもあります。

むしろ、子供がしなければならない贈与税申告を親が勝手に申告して納税までしているケースについては、贈与が成立していない証拠を残してしまっているようなものなので完全に逆効果です。

相続税の追徴課税を受けないための対策

生前贈与は早い時期から行えば節税だけではなく、遺産分割対策にもなるため非常におすすめの方法ではありますが、やるのであれば次の点について徹底させましょう。

・贈与することを子や孫にきちんと伝える。

・通帳や印鑑を子や孫自身に管理させる(未成年の場合は親権者)

・できれば贈与を受けたお金を本人が少し使う

・贈与税申告をする場合は、本人もしくは親権者が行い贈与税も本人が負担する

・贈与契約書を作成する

これらのポイントを徹底すれば、相続税の税務調査で追徴課税されるのを防げるでしょう。

 

まとめ

相続税申告の税務調査は申告後すぐに入るのではなく、およそ3年後に調査が入るので、当時の記憶が曖昧だったり証拠が散逸していたりすると、追徴課税される可能性が高くなります。

相続税は税務調査の対象になると8割以上の確率で追徴課税されますので、申告する際には細心の注意を払うのはもちろんの事、税務調査対策もしておいたほうがよいでしょう。

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