相続税 2020.04.08

親孝行のはずが税金取られた。実家のリフォーム代を子供が出すとどうなる?

お盆や正月に実家に帰省した際に、実家の老朽化が心配になる方は少なくないのではないでしょうか。ある程度経済的に余裕が出てきたら、両親の住む実家をバリアフリーにリフォームしてあげたい、と思う人は多いと思います。

ところが、リフォーム会社から提案されるがまま工事をしてしまうと、後で高額な税金がかかる可能性があるため注意が必要です。

そこで今回は、実家のリフォームを両親にプレゼントしたのに税金が課税された事例についてご紹介したいと思います。

記事ライター:棚田行政書士

なんで税金がかかるの?

両親が高齢になってくると、実家のバリアフリー化を検討する時期がやってきます。

どうせなら一気に改装して綺麗な家をプレゼントしよう、という親孝行を計画する人は少なくないでしょう。

ところが、両親の名義になっている実家のリフォーム代を子供が負担してあげるという行為は、「子供から両親への贈与」とみなされてしまい、贈与税が課税されてしまうのです。

「そんなところまで税金取るの?」

と思うかもしれませんが、これは完全に贈与に該当するので基礎控除である年間110万円を超える部分についてはしっかり贈与税が課税されてしまうのです。

誰に課税されるかが問題

ここで注意しなければならないのは、贈与税を課税されるのはリフォームをしてもらった両親(実家の名義人)という点です。

せっかく喜んでもらおうと思ってリフォームをプレゼントしたのに、税務署から贈与税を課税されたら嬉しい気持ちも簡単に冷めてしまうでしょう。

では、贈与税を回避する方法はあるのでしょうか。

対策1:数年かけて贈与する

1回で110万円以上贈与しようとすると贈与税がかかるので、年間110万円以下の金額を数年に分けて親に贈与しておき、親はそれらのお金を使って一度にリフォームをするという方法があります。

この場合、当初から110万円以上の贈与をするつもりだったと税務署から指摘を受けないようにするために、贈与の都度贈与契約書を残しておくことがおすすめです。

単に毎年110万円ずつ贈与していると、もとからまとまった金額の贈与をするつもりだったとみなして、そのまとまった金額に対してまとめて贈与税が課税されるという最悪の結末が待っています。

そのため、贈与税の基礎控除を使って連年贈与する場合は、必ず贈与の記録を贈与契約書で残すとともに、贈与した金額は贈与を受けた人本人が自分で口座を管理して、印鑑や通帳、キャッシュカード、ID、パスワードなどについても必ず自分で保管するようにしましょう。

ちなみに、贈与されたお金についてはできれば贈与を受けた本人が多少でもいいので使うということが、贈与の事実を証明するためにはとても有効です。

対策2:実家の持分を分ける

リフォームをする前に実家を親と子供の共有名義にすることで、課税される贈与税を低く抑えることができます。

ただし、このやり方をすると親から子供へ実家の持分を贈与したことになってしまうので、贈与税や登録免許税など別の負担が生じてしまうため注意が必要です。

もしもこの対策を取る場合は、必ず事前にシミュレーションを立てて、最も節税効果がある方法を割り出す必要があります。

 

親が子供のリフォーム代を出す際の注意点

反対に親が子供に対してリフォーム代を出してあげるケースについても、基本的には同じように贈与税の課税対象となりますが、これについては非課税にできる特例制度が利用できます。

両親や祖父母から自宅の新築、改築、増改築、取得にかかる費用の贈与を受けた場合は、一定額までが非課税になる「住宅取得等資金の特例」を適用することが可能です。

非課税になる金額は、契約した年などによって異なりますが、2020年4月〜2021年3月の期間であれば最大で1,500万円までが非課税となります。

ただし、当該特例を適用するためには、贈与を受けた翌年に必ず確定申告が必要になりますので注意しましょう。

 

まとめ

今回は親に実家のリフォームをプレゼントする際に起こり得るトラブル事例について解説してきました。

よかれと思ってしたことによって、忘れた頃に税金が課税されるとなるとせっかくやった親孝行が台無しです。

親のためにリフォーム代を出してあげたいという方は、できるだけ早い段階から少しずつ親に贈与をしていくこととをおすすめします。

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