相続税 2020.10.16

エクセルで相続税が簡単に計算できる!シミュレーションシートの作成方法

相続税対策は長期的な目線で講じていく必要があるので、定期的に相続税額をシミュレーションすることが大切になります。ただ、その都度相続税を単発で計算するとなると非常に大変です。
そこで本記事では、相続税を簡単に計算できるエクセルシミュレーションシートの作成方法について解説します。

記事ライター:棚田行政書士

相続税を計算できるエクセル作成3つのステップ

相続税の計算は通常の確定申告よりも複雑なので、エクセルシートを作成する際にもいくつかの段階に分けて作成すると効率的でわかりやすくなります。

ステップ1:相続財産一覧表の作成

相続税を計算するためには、まず前提として相続税の課税対象となる財産をエクセルの一覧表でまとめる必要があります。

【具体例】

  プラスの財産 マイナスの財産
預金 10,000,000円  
不動産 50,000,000円  
ローン   20,000,000円
有価証券 5,000,000円  

このように金額をエクセルのセルに入力することで、簡単に課税財産を集計することができます。

相続財産一覧表を作成する一番のメリットは、作成後の財産の変化に柔軟に対応できるということです。

最初にお話しした通り、相続税対策は長期的な目線で行っていくものなので、財産状況の変化に応じて対策についても随時修正していくことがとても重要になります。

おそらく多くの方は、数年後の財産状況が変わっているはずです。エクセルで相続財産一覧表を作成しておけば、いつでもすぐに課税財産がわかるので、その都度簡単に相続税がシミュレーションできるようになります。

ステップ2:基礎控除額の計算

相続税を計算するためには、エクセルの一覧表で集計した課税遺産から相続税の基礎控除額を差し引く必要があります。

相続税の基礎控除額の計算式は次の通りです。

相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の人数

このように相続税の基礎控除額は法定相続人の人数に応じて変化するため、相続税対策を長期的に行っていると途中で基礎控除額自体も変わってくる可能性があるのです。

エクセルの関数計算を使えば、法定相続人の人数を入力するだけで基礎控除額を自動計算できるように設定できるので、先ほどの相続財産一覧表で集計した金額から差し引けば、相続税を課税すべき課税遺産総額が簡単に計算できます。

ステップ3:相続税額を計算する

ここまででエクセルの表計算で算出した課税遺産総額に対して、所定の相続税率をかけて相続税を算出します。

これらの流れはエクセルの表計算と関数を用いれば、誰でも簡単に作成できますので是非作成してみてください。

 

エクセルの計算が苦手という方

自分自身で表計算や関数計算ができないという方は、税理士事務所などが無料で提供している相続税の無料計算ソフトやエクセルシートを利用してみることをおすすめします。

もちろん概算にはなりますが、無料でネットからダウンロードできますので自分で一から作成する必要はありません。

税理士にそのまま相談するのもおすすめ

エクセルで相続税のシミュレーションができたとして、重要なことはその先です。将来課税されると思われる相続税がわかったら、将来の納税に備えて納税資金対策と節税対策を同時並行で進めていく必要があります。

ただ、これらの対策は単に相続税を計算するのとは違い、非常に高度な知識と経験が求められます。というのも、節税対策というのは仮に同じ相続税額を節税するとしても、課税対象となる財産が不動産なのか、預金なのか、有価証券なのかによってとるべき対策は全く変わってくるからです。

せっかく苦労してエクセルを作って相続税が計算できたとしても、その情報をもとに適切な対策をとれなければ意味がありません。

税理士は単に相続税申告という手続きをサポートしているだけでなく、節税対策や納税資金対策なども踏まえて対応してくれますので、相続税が課税される可能性が高い方については。早めに税理士に相談してみることをおすすめします。

ワンストップサービスがおすすめ

相続税について税理士に相談するのであれば、できるだけワンストップサービスを行っているところを選ぶとスムーズです。

ワンストップサービスとは、税理士、弁護士、司法書士、行政書士などの士業者が連携して相続という1つの手続きを総合的にサポートするサービスで、多くの士業者がこのやり方を導入しています。

例えば税理士は相続税申告が専門ですが、遺産分割協議や遺言書の執行については対応ができません。この場合にワンストップサービスを導入している税理士に依頼をすれば、相続税申告だけでなく、他の手続きについてもまとめて対応してくれますのでとても安心です。

 

まとめ

相続税はエクセルの表計算や関数を活用すれば、比較的簡単に試算することができますが、大切なことは試算した後の対策です。試算したうえでどういう対策をとるかがとても重要なので、計算して思ったよりも相続税の金額が高いと感じたら、相続税に強い税理士に相談してみることをおすすめします。

関連記事

相続税

相続不動産に住み続けたい相続人はトラブルになりやすい

自宅に住みたい相続人VS売りたい相続人 今回ご紹介する事例は、親Aが死亡して相続人が子X、Yの2名だったケースです。 被相続人Aは生前に子XとAが所有する自宅で同居していました。 相続財産の内訳は次の ...

2021/03/24

相続税

相続放棄すればいいってもんじゃない!借金がある場合の注意点

相続放棄で親族が険悪ムードに 被相続人Aさんの相続人である子Xは、Aの借金が高額で相続財産が債務超過に陥っていたため、相続発生後早い段階で相続放棄を決断しました。最初は弁護士に相談しようとも思いました ...

2021/03/10

相続税

団体信用生命保険に加入していない場合の相続対策

住宅ローンがチャラになる団体信用生命保険とは 住宅ローンを組む際には、団体信用生命保険に加入するのが一般的です。 団体信用生命保険とは、ローン返済中に本人が死亡した際に、ローン残高相当額の保険金が支払 ...

2021/02/25

相続税

相続税改正で何が変わった?

相続税改正で、基礎控除が大幅にダウン 今回の相続税改正によって、幾つかの運用が変更になりましたが、中でも最も影響が大きいのが「基礎控除の大幅ダウン」です。相続税は、すべての方に課税されるわけではなく、 ...

2017/10/02

相続税

相続税はいくらから課税されるのか

相続税がいくらからかかるかは、課税対象財産による 相続税の課税対象となるのは、課税対象財産です。そして、課税対象財産とは、相続財産から基礎控除額を引いた金額です。 基礎控除額の計算式は、以下の通りです ...

2017/10/02

相続税

みなし相続財産って何?

みなし相続財産は、相続税の課税対象 みなし相続財産は、厳密には相続や遺贈で取得しているものではありません。 ですが、相続税の課税にあたっては、相続財産とみなして相続税を課税することになっています。 な ...

2017/10/02

Copyright© 相続メディア nexy , 2021 AllRights Reserved.