土地・不動産 2017.10.02

相続登記の費用はいくらかかる?その内訳とは?

相続財産の中に実家などの不動産が含まれている場合は、遺産分割が確定したのちに相続登記をしなければなりません。そこで今回は、相続登記の基礎知識と費用の内訳について解説します。

記事ライター:棚田行政書士

相続登記ってそもそも何?

相続に伴って不動産を取得した場合に、その名義を被相続人の名義から相続人の名義に変更する手続きのことを一般的に「相続登記」と呼んでいます。
ただ、正式には相続登記という登記手続きが存在しているわけではなく、正確には相続による「所有権移転登記」のことです。

そのため、登記したとしても「相続登記」と表記されるのではなく、登記の目的の箇所には「所有権移転」と表示されます。そして、権利者その他の事項の欄に原因として「相続」と表示され、これを一般に「相続登記」と呼んでいるのです。

所有者が死亡したことによって、相続人に所有権が移転して結果として名義が変更されるというわけです。
ここではわかりやすく相続登記と表記します。

 

相続登記にかかる費用の内訳について

相続登記は自分ですることも可能ですが、必要となる書類が多岐にわたるため、通常は弁護士や司法書士に依頼するのが一般的です。
それでは、相続登記にかかる費用の内訳について解説していきます。

1:所有権移転登記費用

登記手続きを弁護士や司法書士に依頼した場合にかかる報酬費用で、事務所ごとに金額が異なります。管轄の法務局と事務所所在地との位置関係などにもよりますが、概ね4万円前後が相場です。なお、相続登記を自分でする場合、この費用は不要です。

2:書類作成費用

相続登記に必要な登記原因証明情報や要文案書類などの作成費用を、弁護士や司法書士に支払います。相場としては5千円~1万円前後です。

3:日当

弁護士や司法書士の時間を一定時間拘束することになるため、上記の報酬とは別に日当がかかる場合があります。不動産が複数にわたる場合で管轄法務局が別々の場合は、それぞれに対して請求される場合もあります。相場としては概ね1万円前後です。

4:旅費・通信費

法務局に行く際の交通費や、ファックス、郵送代などの費用がかかります。実費の場合もあれば、一律数千円で設定されている場合もあります。

5:登記事項証明書取得費用

相続登記が終わった後の、登記事項証明書の取得費用がかかります。
従来までは取得手数料として以下のような金額でした。
書面で請求:1,000円
オンラインで請求:700円

ところが平成23年4月1日から次のように改定されました。
書面で請求:700円
オンラインで請求:570円(窓口で受領した場合550円)

また、弁護士や司法書士に依頼している場合は、上記手数料とは別に数千円程度の報酬額がかかる場合があります。

6:登録免許税

所有権移転登記をする際にかかる税金です。
ここでのポイントは、相続か贈与かによって税率が違うということです。
相続による所有権移転の場合税率は1000分の4ですが、贈与の場合は1000分の20になりますので注意が必要です。

なお、税率をかける課税標準については、市町村役場で管理している固定資産課税台帳に記載のある価格を基準とします。100円未満は切り捨てとなり、もしも税額が1,000円未満の場合は1,000円となります。

登録免許税は自分自身で相続登記をしたとしても、必ずかかる費用です。

これらが相続登記に必要な主な費用です。

 

相続登記は費用よりも手間がかかる手続き

このように相続登記にかかる費用の内訳をみてみると、弁護士や司法書士に依頼することによってかかる費用がとても多いことが分かります。
ただ、費用を節約しようと思っても、自分ですべて行うことは、とても難しいのが相続登記の特徴でもあります。

相続登記は、役所で行う住民票の移転や印鑑登録のような単純な手続きではありません。特に添付書類が多岐にわたるため、不慣れな人が申請しようとすると、ほとんどの場合、書類を持ち込んだ法務局でミスを指摘され出直すことになります。

法務局は平日の昼間しか営業していないため、その都度休みを取って申請に行くのは大変です。
郵送で申請することもできますが、書類にミスがあると修正に時間がかかるため、あまり効率的ではありません。

よって、相続によって不動産を取得する場合については、相続開始当初から弁護士などの専門家に相談をして、遺産分割なども含めてサポートしてもらうことをお勧めします。

弁護士に依頼すれば、相続登記に必要な遺産分割協議書も作成してくれますし、被相続人の死亡から出生までの戸籍謄本や除籍謄本の取得についても全て対応してくれます。手間と時間を考えるのであれば、一人で無理をせず、早めに弁護士に相談しましょう。

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