遺産相続・遺産分割 2017.11.29

相続の分配方法を学んで、法律的に相続がどのぐらい発生するか知ろう

遺産相続が発生した場合、また、これから発生する可能性がある場合、気になるのが分配方法ですよね。法律上、婚姻関係にあるパートナーに多くの遺産が残されます。そして、子供がいれば子供にも分配されます。相続の分配方法を学んで、自分にどの程度の遺産が残るかを知っておきましょう。

記事ライター:nexy編集部

法定相続分という言葉を知ろう

祖父母や両親などが亡くなり、遺産が残されるとき、法定相続分という相続における分配方法が決まっています。これは、相続が民法上で定められており、法律にのっとって権利が保証されているのです。その相続の分配方法、分配の割合を、法定相続分と呼びます。

配偶者がいて子供がいる場合、配偶者が半分を取ります。そして残りの半分を、子どもたちで均等割します。

子供がいない代わりに親がまだ存命の場合、配偶者が2/3で親があわせて1/3を相続します。

配偶者がいて、子供がおらず、兄弟姉妹がいる場合は、配偶者が3/4で、残された兄弟姉妹は全員で残りの1/4を均等に分割します。

配偶者がいれば良いのですが、いないケースもあります。その場合は子供だけがいるなら子供全員で割ります。親しかいなければ親だけで割ります。兄弟姉妹のみが残されれば、兄弟姉妹で割ります。

 

遺言が優先するのは、故人の意思を尊重するため

しかし、そうした相続の分配方法が決まっているからと言って、油断はできません。なぜなら、民法上において、相続の分配方法よりも優先されるものがあるからです。それが遺言書です。

遺言書は、公証人役場で作成したり、正式な書式で書いたりする必要がありますが、被相続人の意思を最大限反映するものです。

一方、相続の分配方法は、相続人全員が話し合って決めることもできます。実際に相続が発生するケースにおいては、話し合いで分配方法を決めるケースも多くなっています。

仮に話し合いがまとまらない場合は、法定相続分にしたがって、民法通りに相続の配分方法が決定します。誰が相続人になるかによって、分配方法も異なってくるのです。

 

相続は発生してからの話し合いも大切

相続の分配方法には、法定相続分、遺言書、そして話し合いなどの方法があります。まずは、故人の意思が尊重され、遺言書のとおりに配分されます。

しかし、遺言書がない場合や、あっても正式な遺言書として家庭裁判所が認めてくれない場合などがあります。そんな場合は、話し合いで相続人が分配方法を決めることになります。

たとえば、長男が不動産を、次男が株や有価証券を、三男が現金を、というふうにわけることなども可能です。被相続人は土地と建物などの不動産、金融証券、現金など様々な財産を持っているケースが考えられますので、相続が発生した際に揉めないように、日頃からコミュニケーションをとっておく必要があるでしょう。

また、被相続人の意思も大切です。日頃からどのように相続について考えているのか、なかなか聞き出しにくいことですが、意思を確認しておくことが必要でしょう。

相続の分配方法は、家族によってさまざまです。どうしてもまとまらない場合は、民法に従って分配していく必要があります。たとえば、0円相続なども可能ですので、もめそうな場合は、法律家に相談しましょう。弁護士でも、あるいは司法書士でも、最初の相談は無料であるケースが多く、話を聞くだけでも、プロにお願いするのは非常に良いことです。

今回は、相続の分配方法について見てきました。おさらいになりますが、最も優先されるのは、被相続人、つまり亡くなった人がその人の遺産をどうしたいか、誰に渡したいかということです。

その上で、様々な相続の分配方法が存在しますので、これを機会にして知識を深め、被相続人や、その他の相続に関わる人とのコミュニケーションをしっかりと取り、いざ相続が発生した際に揉めないように努力することが大切です。

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