相続放棄 2018.03.04

相続放棄の書式について

遺産相続で、相続できる財産よりも債務の方が明らかに多い場合には、相続放棄を決定するのが賢明です。相続放棄は相続人が自分で行うことになりますが、必ず記入することになるのが「相続放棄申述書」です。

ここでは、相続放棄申述書の入手方法や詳しい書式について紹介します。

記事ライター:棚田行政書士

相続放棄の書式と書き方:前編

相続放棄の正しい書式は、相続放棄申述書の内容に従って記入すれば問題ありません。相続放棄申述書は、どこの家庭裁判所でも入手できます。また、裁判所のホームページからダウンロードすることも可能です。

相続放棄申述書は、2枚の用紙で構成されています。では、相続放棄申述書のおおまかな書式について順を追って説明します。

書式1:800円分の収入印紙を貼りつける

まずは相続放棄申述書の右上部分に、800円分の収入印紙を貼りつけます。これが、相続放棄申立ての手数料として必要な費用です。収入印紙を貼ったら、その上からは押印しないようにしましょう。

書式2:準口頭・関連事件番号欄

収入印紙を貼りつけた欄の下には、「準口頭・関連事件番号」という欄があります。ここは家庭裁判所が個々の申立てを管理するために記入するところなので、空欄のままで提出しましょう。

書式3:申立先の家庭裁判所名と年月日、申述人氏名を記入

次に、相続放棄を申立てる先の家庭裁判所の名前と、相続放棄申述書を作成した年月日を書式に従って記入します。

その右には、相続放棄を申立てる人(申述人)の氏名を記入します。氏名の右には押印が必要な書式になっています。認印でも可能ですので、押印を忘れないようにしましょう。

書式4:添付書類の欄にレ点を入れる

次は、添付書類という欄です。相続放棄申述書と一緒に提出する書類にレ点を入れます。添付書類の種類は、被相続人から見た相続人の続柄によっても変わります。

引き続き、相続放棄申述書の書式について、後編へと続きます。

 

相続放棄の書式と書き方:後編

書式5:申述人の住所氏名などを記入

次に、相続放棄申述人についての詳細情報を記入します。

相続放棄申述人の本籍・住所・電話番号・氏名・生年月日・職業・被相続人との関係を書式に従って記入します。住所は「〇丁目〇番地」など、住民票の記載に倣った書式で記入しましょう。

相続放棄について家庭裁判所から直接事情を聴かれる可能性もあるので、必ず連絡の付く住所および電話番号を記入しましょう。もちろん、電話番号は携帯電話番号でも可能です。

書式6:法定代理人の住所氏名などを記入

申述人の欄の下には、「法定代理人等」という欄があります。相続放棄申述人が未成年者の場合は、この欄に法定代理人が記入します。また申述人の欄にある職業の枠には、学生ではなく「小学生」「高校生」などの書式で記入して下さい。

書式7:被相続人の住所氏名などを記入

法定代理人等の下には、「被相続人」の欄があります。ここには、被相続人の本籍・最後の住所地・死亡当時の職業・氏名・死亡年月日を書式に従って記入します。

 

相続放棄申述書の理由の記入について

2枚目の用紙には、申述の理由という欄があります。ここには、相続の開始を知った年月日や相続放棄をする理由、相続財産の概略などを書式に従って記入します。

相続放棄の理由の欄には、被相続人から生前に贈与を受けたため・生活が安定しているため・遺産を分散させたくないためなどの項目があります。

一番下の「その他」という項目の前に、「債務超過のため」というものがあります。被相続人の債務が多いことを理由として相続放棄する場合は、これに〇を付けます。

ここで記入した相続放棄の理由によって相続放棄を認められなくなることはあまりありません。ですから、正直に理由を述べても大丈夫です。

相続放棄の理由の欄の右には、相続財産の概略という欄があります。農地・山林・預貯金・有価証券など、それぞれの財産の規模や金額を書式に従って記入します。ここで記入する金額などは、おおよそのもので良いとされています。

相続財産の概略欄の一番下には、負債という項目があります。ここに、おおよその負債額を記入しましょう。

ここまでの書式で、相続放棄申述書は完成します。あとは必要書類を集めて、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ提出するだけです。

 

まとめ

相続放棄申述書の書式に従って作成すれば、相続放棄の書式を間違えることはないでしょう。フリガナの記入漏れや押印漏れ、住所の記載を住民票などの書式通りにするといった注意点に留意しつつ、丁寧に作成しましょう。

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