相続放棄 2017.10.04
家庭裁判所における相続放棄の方法は!?自分でやることはできる?
相続放棄を行いたいと考えるケースはさまざまです。たとえば、家族間にトラブルがあって、もう関わりたくないと思っているケース。そして、相続できる遺産よりも負債のほうが遥かに大きく、それを受け継ぐと相続人に莫大な負担がかかり、相続はいやだと思うケース。カードローンなどの借金がそのまま相続人にふりかかって来るケースなどがあります。そんなときは、家庭裁判所に相続放棄をお願いします。自分でやることは果たしてできるのでしょうか。
家庭裁判所に相続放棄の手続きをしよう
相続放棄とは、亡くなった方、すなわち被相続人を管轄する圏内の家庭裁判所に、相続放棄の申し立てをすることを言います。といっても、複雑なことは何もなく、書類を提出するだけで義務的に受け付けてくれます。その書類を集めるのが少々面倒なのですが、相続にまつわることはすべてがこのペースで、とても書類等を集めて家庭裁判所にでかけるのが面倒な事案です。ですが、申し立てをしないで放置しておくと、自動的に相続が発生し、相続税もかかりますし、負債がある場合は、あなたに返済の請求が来ます。それが払えなければ、あなたがブラックリストに入ってしまうのです。
そうしたことを避けるため、面倒でも家庭裁判所に相続放棄の申し立てをする必要があります。
やることは簡単です。下記の書類を集めましょう
・被相続人の戸籍謄本(誕生から死亡まで)
・被相続人の住民票
・相続放棄する本人の戸籍謄本
・相続放棄する本人の住民票
・申請書
・収入印紙800円
・切手
これだけあれば十分です。3000円もかかりませんので、自分でなんとか集めましょう。被相続人すなわちなくなった方の戸籍謄本を集めるのは、誕生から死亡まで複数の役場を回らなければならないので大変です。ですが、役所には戸籍係がありますので、そこで相談して、どうすれば効率よく戸籍謄本を集められるか、相談してみましょう。
家庭裁判所は、一番近いところへ!
家庭裁判所は各地にあります。どこの家庭裁判所に提出するかというと、どこでもいいわけではありません。なくなった方が住んでいた場所にもっとも近い家庭裁判所が、管轄になります。
必要事項を記入して、家庭裁判所に申し立てを提出するだけです。
押印は忘れないでください。実印が必要です。申請書と、必要書類の上記の関連書類、および切手を添付して、家庭裁判所に提出します。直接出向いても構いませんし、郵送でも良いので、しかるべき手続きを行いましょう。
家庭裁判所に相続放棄の手続きを郵送ないしは持参すると、その後、家庭裁判所から照会書と呼ばれる書類が戻されてきます。送られてくるのです。これは、いわゆる質問状と呼ばれるもので、そちらに記入してまた郵送で送り返します。質問にはすべて答えてください。
その回答が家庭裁判所に再び届き、承認の段階を経ると、相続放棄申し込み受理通知書が送られてきます。これは、家庭裁判所が相続放棄を認めました、という書類です。
これによって、相続放棄の手続きは完了します。
相続放棄はいつまでにやらなければならない?
相続放棄ですが、基本的に、被相続人が亡くなってより3ヶ月以内に手続きを行う必要があります。もしもその3ヶ月の間に、相続放棄および限定承認などを行わなければ、単純承認という形になります。単純承認は、すなわちそれが相続を受け取ったという意味になります。
相続人は、単純承認、限定承認、相続放棄のいずれかを選択する必要があるのですが、3ヶ月以内に行う必要があります。その期間を逃すと、あとは家庭裁判所でもやり直しがききませんので注意してください。
該当の被相続人が亡くなってから3ヶ月以内です。いずれも家庭裁判所には早期に届け出たほうがベストでしょう。相続はトラブルがつきものなので、話し合いなどでどんどん届け出の申し立てがあとに遅れていく可能性があります。
ただし、たとえば、資産や負債が複雑で、遺産の全貌を調べるのに時間がかかるなどの正当な理由があれば、家庭裁判所に申し出ることで、相続放棄の手続を3ヶ月以上伸ばすことができます。いずれにせよ、何らかの形で家庭裁判所とは連絡を取らなければなりません。
できれば、相続が終わるまでは法律関係者と連携を取って、専門家に依頼して相続放棄について頼むことがベストでしょう。相続に関しては非常に複雑なので、プロに任せても良いでしょう。
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