土地・不動産 2018.05.20

等価交換のマンションが相続対策に適している理由を解説

地主にとって有効な相続対策として、空地にマンションなどの賃貸物件を建てるという方法があります。

しかしマンション経営には、老朽化や空き室の問題などによって経営がひっ迫するリスクもあります。相続対策のためと思ってマンションを建てたのに、かえって相続人である子どもや配偶者に大変な思いをさせてしまう事例もあります。

等価交換マンションで相続対策をするなら、リスクは最小限に抑えつつ、相続人のためになる相続対策が可能です。今回はその理由を解説していきます。

記事ライター:棚田行政書士

等価交換マンションによって、土地の評価額を抑えられる

等価交換でマンションを建てることが相続対策として有効な理由のひとつは、等価交換マンションの建設によって、土地の評価額を大幅に下げることができるためです。

何も建っていない空地は自用地として評価されますが、マンションなどの賃貸物件が建っていれば「貸家建付地」という名目になり、評価が下がります。

一例として、借地権割合60%、借家権割合30%の地域であれば、空地のままの状態に比べて18%の減額が可能になります。評価が低くなれば相続税その他の税は安くなるので、相続人にとっては大変助かることにもつながります。

さらに、等価交換でマンションを建てた場合には、マンション1棟すべてが地主の資産とはならないため、地主が取得している等価交換マンションの一部に対してのみ税が課されます。

等価交換マンションの場合、自己資金を費やしてマンションを建てる場合よりも大幅に少ない課税で済むので、相続人が支払う相続税もぐっと安くなるでしょう。

 

等価交換マンションによって、相続税の納税資金の準備ができる

土地にマンションを建てるなら、子どもが支払うことになる相続税を家賃収入でまかなってあげることができると考える地主もいます。

しかし自己資金を投資してマンションを建て、ローンを返済しながら経営していくことには、リスクや責任が付きものです。

家賃相場が下落して当初の計画通りに家賃が入らなくなれば赤字経営になりますし、常に満室というわけにはいかないため、空き室による無収入のリスクもあります。

どうしても起こる経年劣化にも、オーナーとして対応していなかければなりません。不具合があれば、責任を問われますし、修繕のための費用も必要です。

一方、等価交換マンションであれば、自己資金を投入したり、多額のローンを組んだり、維持管理に時間や手間を割いたりする必要はありません。等価交換の対価として取得した部屋を賃貸すれば、自己資金ゼロで家賃収入を手にできます。

等価交換でマンション経営をする場合は、マンション一棟まるごとの家賃収入とはならないので、巨額の利益は得られないかもしれません。それでも、相続税の納税資金としては十分な家賃収入が望めるでしょう。

等価交換マンションには自己経営マンションのようなリスクはありませんから、相続発生時の備えとしても、相続人となる子どもの生活のためにも、とても理にかなった対策となります。

 

等価交換マンションは、相続における遺産分割対策としても有効

財産らしい財産は不動産ひとつしかないものの、相続人は複数人いるという場合には、遺産分割のために等価交換でマンションを建てておくと良いでしょう。土地のまま、建物のままでは、複数の相続人に均等に遺産を分けることはできないからです。

遺言書で、誰かひとりに土地や建物を相続させると宣言しておけばその通りになるかもしれませんが、それでは遺産を相続できない相続人が出ることになり、大きなトラブルの引き金になります。

そこで、等価交換マンションの出番です。

等価交換でマンションを建て、相続人の人数分の部屋を確保しておけば、誰も不満を持つことなく、均等な遺産分割が可能になります。

等価交換マンションには相続人自身が居住することもできますし、自分の家が別にあるとしても、賃貸物件として等価交換マンションを活用できるでしょう。

等価交換マンションは、不動産を土地や建物のままで相続させるよりもはるかに実用的で有益な遺産になります。

 

まとめ

相続人が納める相続税を節税するため、相続人が遺産分割を巡って争わないため、相続人の先々の生活のためにも、等価交換でマンションを建てておくことは有益です。

広い土地がある場合、遺産が不動産ひとつしかなさそうな場合には、早めに等価交換マンションの建設を検討してみましょう。

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