土地・不動産 2018.05.23

等価交換が相続対策になる理由を解説

賃貸物件を建てることで相続対策になるというのは事実です。しかし、いつ始まるか分からない相続のために、多額の自己資金を投入して準備することには、少なからずリスクが伴います。

等価交換による相続対策であれば、多額の自己資金を支出する必要はなく、リスクを抑えた相続対策が可能になります。この記事では、等価交換を活用することがどのように相続対策になるのかをご紹介します。

記事ライター:棚田行政書士

等価交換で土地の評価額を下げることで、相続税を節税できる

相続対象になりそうな不動産の中に土地があるなら、現在の評価額がどれほどかを知っておきましょう。

首都圏の都市部を中心に、土地の価額は上昇の一途をたどっています。取得した当時は大した価値はなかったとしても、現在は高騰しているかもしれません。

近年、相続税の課税基準が大幅に引き下げられたことによって、相続税を支払う必要のある人も増えています。都市部の土地を所有しているなら、それひとつの価額で相続税の課税基準に達してしまうことも十分考えられます。

価値の高い土地には、等価交換によってマンションなどの賃貸物件を建設することで、相続を見据えた土地の有効活用と相続対策を同時に実施できます。

等価交換によってマンションが建つことで土地の価値は低くなり、将来相続人が負担する可能性のある相続税の税額を抑えることが可能です。

等価交換でマンションが建つと土地の価額が下がる理由は、賃貸物件が建つ土地は「貸家建付地」となり、空地や宅地よりも評価額が低くなるためです。

貸家建付地には第三者が居住しているため、所有者にとっての自由度は低く、行使できる権利も限られたものになります。そのため、評価額が低くなるのです。

貸家建付地の評価額は、当該地の自用地としての評価額から借地権割合を差し引いたものが設定されます。

さらに、等価交換でマンションを建てた場合には、等価交換取引を行うマンション業者に提供した土地の価額と等価になる分のマンション内の区画を取得することになります。

たいていの場合、マンション内の数部屋分とその専有割合に対応した敷地の所有権のみが還元されるので、土地のままでおくよりも圧倒的に低い評価額に変わることになります。

 

相続人が揉めないためにも、等価交換マンションは優良な相続対策となる

土地や建物は、いざ相続が始まってからだと分割しづらいものになります。

たいていの遺産相続では、相続人はひとりではなく複数人です。相続人が複数人いる場合、全員が納得する仕方で遺産分けが行われなくては、揉め事が起こる可能性があるということになります。

公平な遺産分けのためには相続人の人数分の不動産がなくてはならず、その価値もすべて均等なものでなければなりません。

上記のような条件を満たす不動産を所有している人はそう多くはなく、現実的ではありません。

その点、等価交換によってマンションを建てるなら、相続人の人数分あり、価値も均等な財産を用意することができます。

具体的には、等価交換するマンション内で取得する部屋数を、相続人の人数分取得できるように調整するのです。

実際に相続が始まった時には相続人の人数は変化しているかもしれませんが、土地のままで置いておくよりは、等価交換によってマンションを建てておいた方が、はるかに相続人のためになります。

 

等価交換によって、相続人にとって利用価値のある遺産を相続させられる

遺産相続で土地や建物を相続しても、相続人にとって有用な財産とはならない場合も少なくありません。

土地のまま貸そうとしても借り手が付かなかったり、売ろうとしても売却先が見つからなかったりということもあります。建物を相続しても、すでに自分の家がある場合には処分に困ってしまうでしょう。

一方、等価交換でマンションを建てるなら、相続人にとって有用な財産を遺すことができます。もちろん、相続人が自分で住んでも良いですし、他に家があるなら賃貸にして家賃収入を得ることもできます。

大家という立場が重荷と感じるなら、売却してしまうこともできます。土地のままよりは、等価交換でマンションの形にしておいた方が売却しやすいでしょう。

相続財産の利用価値が低いために相続人の負担になるというケースは少なくありません。等価交換で利用価値の高いマンションを用意しておくなら、相続人にとって本当に価値のある財産を遺してあげられるでしょう。

 

まとめ

土地や建物などの不動産を等価交換でマンションに変えておくことには、相続人にとってたくさんのメリットがあります。

基本的に、等価交換マンションの建設に自己資金の投下は不要なので、リスクを取ることなく有用な相続対策ができます。

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