土地・不動産 2018.10.14

相続した土地の名義変更を自分でする際の流れをご紹介

土地を相続した後は、土地の名義変更が必要です。名義変更を司法書士に頼んでしまうことができれば常に楽なのですが、ある程度の費用がかかります。しかし自分で行えば、税金や手数料などの必要経費だけで完了できます。

土地の名義変更を自分で行うことには、かなりの時間と労力がかかりますが、難しすぎることではありません。今回は、相続した土地の名義変更を自分でする場合の流れをご紹介します。

記事ライター:棚田行政書士

相続した土地の名義変更の流れ

自分で土地の名義変更をする際の流れを見てみましょう。ここでは、遺産分割協議で土地を相続するケースを例にして説明します。

1.相続財産の調査

はじめに、自分で名義変更しようとしている土地の登記を調査しましょう。調査のためには、法務局で発行される登記事項証明書(登記簿謄本)が必要です。

土地の調査は、土地について自分が知っていた情報と、登記上の情報に食い違いがないかを確かめるために行います。

例えば、相続した土地の面積について、自分で思っていたのと異なる事実が分かるかもしれません。また、被相続人の名義だと思っていた土地が、実際には被相続人の親や親族名義だったということもあります。

なお、相続財産全体を把握した時に、明らかにプラスの財産よりマイナスの財産が多いと分かったなら、限定承認や相続放棄も検討しましょう。

2.相続人の調査

土地の調査に問題がなければ、次は相続人の調査です。遺言書が無い場合は、相続人となる人を全員集めて遺産分割協議を行う必要があるため、調査が必要になります。

相続人の調査を自分でする場合は、かなりの手間を覚悟しなければなりません。被相続人が生まれてから死亡するまでのすべての戸籍謄本を集め、隅々まで念入りにチェックしなければならないためです。

自分で進めることが難しく感じた場合は、相続人の調査だけ専門家に依頼してしまうこともできるので検討してみてください。

3.遺産分割協議

相続人全員参加のもと、遺産分割の方法を話し合います。誰がどの財産を相続するかについて協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議書には、相続する財産の内容を正確に、事細かに記載する必要があります。また、相続人全員の署名と実印の押印も必要です。

遺産分割協議書に不備があると、自分で土地の名義変更をする際に必要書類として受理してもらえませんので、注意して丁寧に作成しましょう。

4.土地の名義変更の申請

必要な書類をすべて揃えたら、いよいよ申請です。原則として、土地を相続する人が自分で申請することになっています。

申請先は、相続する土地を管轄している法務局です。どこの法務局が管轄になるか分からない場合は、法務局のホームページで確認できます。

申請時に必要になる書類は、次のようなものです。

・登記申請書
・被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
・被相続人の住民票
・相続人全員の戸籍謄本
・土地を相続する相続人の住民票
・遺産分割協議書
・固定資産税評価証明書
・相続人全員の印鑑証明書

登記申請書は、申請する人が自分で作成します。A4番の用紙であれば、縦書きか横書きかは任意です。また、パソコン作成するか手書き作成するかについても任意となっています。

登記申請書に記載しなければならないのは、次の項目です。

・登記の目的(所有権移転)
・登記の原因(被相続人の死亡日時の横に、相続と記入する)
・土地の相続人の住所氏名および連絡先
・添付書類の明細
・登記識別情報通知の希望
・申請日および申請先法務局名
・土地の課税価格および登録免許税額
・登記事項証明書の記載内容の転記

申請時には、登録免許税の支払いを求められます。相続した土地の登録免許税は、土地の価額の0.4%となります。あらかじめ振り込んでおくか、当日に収入印紙で納めます。

申請は、法務局の窓口でする以外に、郵送やオンライン申請も可能です。しかし、自分で行う名義変更ではミスも起きやすいため、法務局の窓口に行って職員に確認してもらいながら申請する方が確実でしょう。

登記が完了すれば、登記完了証が発行されます。ここまでで、相続した土地の名義変更手続きはすべて終了です。

 

まとめ

相続した土地の名義変更は、平日に十分な時間が取れる根気強い人であれば、自分で完了できるものです。ただ、長年名義変更されておらず、土地の権利者が大勢いるような場合は、登記を専門とする司法書士へ早めに相談してみましょう。

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