贈与・生前贈与 2017.10.03

贈与税の様々な控除とは?高額な贈与も非課税にする方法を解説!

相続税を免れることを避ける目的で定められた「贈与税」には、相続税よりも高額なイメージがあります。しかし、最近は若年層の支援などの目的により、贈与税に様々な控除・非課税制度が設けられています。

色々な控除の方法を知っておけば、何千万という大金を非課税で贈与できる可能性もあります。今回は、贈与税の控除や非課税制度についてお伝えします。

記事ライター:nexy編集部

贈与税の基礎控除

まず、贈与税の基礎控除は「年間110万円」です。つまり、贈与を受けた金額が年間110万円以下にとどまるのであれば、贈与税は一切かかりませんし、基本的には確定申告も不要です。

控除額が110万円では、少ないと感じる方も多いかもしれません。しかし、使える基礎控除の額は1年毎にリセットされます。

そのため、毎年基礎控除を使って贈与を行い、計画的に贈与税・相続税を減らすことも可能です。例えば、110万円を20年間にわたって贈与すれば、合計2200万円もの金額を非課税で贈与できます。

また、110万円の基礎控除は受贈者ごとに適用されます。つまり、子ども2人にそれぞれ110万円ずつ贈与する場合、贈与税は非課税です。一度に高額なお金を贈与すれば多額の税金がかかりますが、毎年少しずつ贈与すれば非課税になるというのは嬉しいですね。

 

贈与税の配偶者控除

配偶者に贈与する場合「配偶者控除」の適用を受けることができます。配偶者控除は、夫または妻に対し、居住用不動産の購入またはその建築資金を贈与したときに、最高2000万円まで控除を受けられるという特例です。

贈与税の配偶者控除を受けられる要件

・婚姻期間が20年以上であること
・過去にこの特例を受けたことが無いこと(控除の適用は1回限り)
・配偶者から贈与された財産が、国内の居住用不動産または居住用不動産の取得資金であること
・上記居住用不動産に居住すること

配偶者控除は、基礎控除との併用が可能です。したがって、最大2110万円まで非課税で贈与することができます。

住宅取得用資金贈与

次に、父母や祖父母から住宅購入用資金の贈与を受ける場合は、1200万円まで非課税になる制度があります。こちらも、基礎控除との併用が可能です。住宅取得用資金贈与は、相続税対策としてよく使われています。

住宅取得用資金贈与が非課税となる要件

・贈与を受けた年の1月1日に20歳以上であること
・直系尊属からの贈与であること
・贈与を受けた年の所得が2000万円以下であること
・翌年3月15日までに住宅を新築・取得していること
・翌年3月15日までに、確実にその住宅に居住すること

その他、省エネ住宅を取得する場合とそれ以外の場合で控除額は異なってくるなど一定の条件もあります。住宅に関する要件は非常に細かいので、住宅購入時に確認してみましょう。

なお、配偶者の親からの援助については、この特例が適用されませんので注意してください。

 

教育資金の贈与

教育資金贈与制度とは、祖父母などの直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合、子ども1人につき最大1500万円まで非課税にできる制度です。基礎控除と併用できますが、複数の祖父母から贈与があっても、控除額は合計1500万円までです。

教育資金贈与非課税の制度を受ける要件

・直系尊属からの贈与であること
・30歳未満の子や孫に対する贈与であること
・平成31年3月31日までの贈与であること

教育資金は「学校等に支払われる金銭」と「学校等以外に支払われる金銭」に大別されます。ただし、「学校等以外に支払われる金銭」は1500万円のうち500万円のみが非課税となります。

教育資金の取扱金融機関は、信託銀行・銀行・金融商品取引業者です。払込方法や申告方法が複雑なので、気になる方はお近くの金融機関に相談してみてはいかがでしょうか。

 

結婚・子育て資金の贈与

最後に、結婚・子育て資金の一括贈与を受けたときにも非課税になる制度があります。前述の教育資金の贈与と制度は似ていますが、こちらは20歳以上50歳未満の人が結婚・出産・子育てのための資金を贈与された場合についてです。

最大1000万円まで贈与税が非課税になり、基礎控除や教育資金贈与とも併用できます。結婚式費用・新居費用・妊娠出産にかかる費用など、対象は幅広いため、他の控除と比べて利用しやすいといえるでしょう。

 

まとめ

このように、贈与税には基礎控除以外にも各種控除が用意されていることが分かりました。併用可能な控除も多いので、複数の控除を組み合わせれば2000万円~3000万円を非課税で贈与することも可能となります。

ただし、基礎控除以外の控除・非課税制度を利用する場合には申告が必要です。申告を忘れてしまうと、控除が受けられなくなる可能性もありますので、注意してください。

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