相続放棄 2018.01.30

相続放棄の必要書類の集め方

相続放棄をする場合には、必要書類を揃えて家庭裁判所に提出しなければなりません。ここでは、相続放棄にはどのような書類が必要になるのか、また、相続放棄の必要書類を集めるにはどうすればよいのかを説明します。

記事ライター:ゆらこ行政書士

相続放棄に必要な書類とは?

・相続放棄は家庭裁判所での手続きが必要

相続が発生すると、相続人は被相続人のプラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)もすべて承継することになります。負債の方が多い場合には、相続人はできれば相続したくないと思うでしょう。このような場合には、相続放棄を選択することができます。

相続放棄とは、本来相続人となる人が、被相続人の資産も負債も一切承継しない旨の意思表示をすることです。相続放棄の意思表示は、家庭裁判所で行わなければなりません。具体的には、相続放棄申述書という書類を、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出することにより、相続放棄をすることができます。

・相続放棄申述書の作成方法

相続放棄申述書は自分でパソコンを使って作成することもできますが、家庭裁判所であらかじめ用意されている書式に記入する形で作成してもOKです。相続放棄申述書の書式は、家庭裁判所の窓口でももらえますが、裁判所のホームページからもダウンロードできますので、これを印刷して必要事項を記入すれば完成します。

・相続放棄申述書に添付しなければならない書類

相続放棄をするときには、相続放棄申述書に必要書類を添付して提出しなければなりません。相続放棄申述書に添付する書類は、被相続人の住民票除票(または戸籍附票)と、相続関係がわかる戸籍謄本(除籍・原戸籍謄本含む)になります。

・相続放棄申述には手数料がかかる

相続放棄の申述をするときには、家庭裁判所に定められた手数料を納めなければなりません。相続放棄申述の手数料は800円となっており、収入印紙を相続放棄申述書に貼付して納めます。

なお、相続放棄をするときには、家庭裁判所からの連絡のために必要な郵便切手もあらかじめ提出しておかなければなりません。切手の額・組み合わせは各裁判所で異なりますので、事前に提出する裁判所に問い合わせをして確認しておきましょう。

 

相続放棄に必要な住民票や戸籍謄本類の取得方法

・住民票除票と戸籍附票はどちらでもよい

相続放棄の必要書類として、被相続人の住民票除票または戸籍附票があります。これは、被相続人の最後の住所地を確認するために必要になります。

住民票除票とは、亡くなった人の住民票のことです。亡くなった人の住民票は通常の住民票とは違う除票という形で発行されますが、取得方法は通常の住民票と同じで、住所地の役所で請求します。なお、相続人が被相続人の除票を役所で請求するときには、相続人であることがわかる書類が必要になる場合があります。

戸籍附票とは、その戸籍が編製されたときからの住民票の異動履歴を記載したものになります。戸籍附票は戸籍とセットになって管理されているので、戸籍謄本と同様、本籍地の役所に請求します。

・戸籍謄本はつながりがわかるように揃える

相続放棄の必要書類として、取り寄せなければならないのが戸籍謄本類になります。相続人については、出生から死亡までの戸籍謄本が必要ですから、被相続人のものだけでもいくつかの戸籍謄本を取り寄せなければなりません。また、相続放棄の申述人と被相続人のつながりがわかる戸籍や、先順位の相続人がいないことがわかる戸籍も必要になります。

相続放棄では、必要書類の大部分が戸籍謄本類ということになります。なお、先順位の相続人が相続放棄をしたことにより、相続人となった人が相続放棄をする場合、先順位の相続人が既に提出している戸籍謄本は提出を省略することができます。

 

相続放棄の必要書類の取り寄せは専門家に依頼できる

・相続放棄は司法書士・弁護士に依頼できる

相続放棄の手続きは司法書士や弁護士といった専門家に依頼することができます。相続放棄を専門家に依頼すれば、相続放棄申述書に添付する必要書類の取り寄せから行ってくれます。自分で膨大な数の戸籍謄本類を集める必要がありませんから、手続きにかかる手間を大きく削減できます。

・相続放棄における司法書士と弁護士の役割の違い

相続放棄を司法書士に依頼した場合には、相続放棄申述書の作成をしてもらえます。相続放棄の期間を延長したい場合には、期間伸長申立書も作成してもらえます。なお、司法書士は相続放棄で裁判所に提出する書類の作成はできますが、相続放棄の代理人となることはできません。

一方、相続放棄を弁護士に依頼した場合には、裁判所に提出する書類を作成してもらえるだけでなく、代理人として手続きしてもらえます。ただし、弁護士に相続放棄を依頼した方が、司法書士よりもかかる費用は高くなるのが一般的です。

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