土地・不動産 2018.02.10

不動産を相続した場合の相続登記を自分でやる方法

不動産を相続したら、被相続人の持ち物から相続した人の持ち物へと変更するために登記の変更や名義変更を行います。不動産の登記変更は、遺産分割協議が成立したら速やかに行うことが推奨されています。余計なトラブルを予防し、相続した不動産を早く確実に自分のものとするためです。

この記事では、不動産を相続した時の登記変更を自分で行う場合の方法を紹介します。

記事ライター:棚田行政書士

相続した不動産の登記を速やかにすべき理由

不動産を相続した場合には、被相続人の名義から相続人の名義へ変更する「相続による所有権移転の登記」という手続きを行う必要があります。この手続きは、不動産を相続した後できるだけ速やかに行いましょう。

登記までの期限が定められているわけではありませんし、登記自体も義務ではありませんが、登記簿上の所有者でなければ不動産を売却したり、担保設定したりすることはできません。

不動産登記の移転を長期間しなかったために遺産分割協議書を紛失してしまい、もう一度遺産分割協議書を作成しなければならなくなったという事例もあります。

せっかく相続した不動産ですから、確実に自分のものとし相続を早く完了させるためにも、速やかに登記を行いましょう。

 

相続した不動産の登記完了までの流れ

実際に、相続した不動産を登記する場合の申請から完了までの流れをご紹介します。

1.登記の申請

まずは、相続したために登記の必要がある不動産の所在地を管轄する法務局で、登記の申請をします。直接窓口に出向いて手続きすることもできますし、書留郵便で提出することも可能です。

この際に必要となる書類は、以下のものです。

登記申請書

登記申請書は、申請者が自分で作成します。A4の用紙に横書きで必要事項を書きます。パソコンで作成したものでも良いですし、手書きでも問題ありません。

ただし手書きの場合は、鉛筆やシャーペンなど消えてしまうもの以外で記入するようにしましょう。

この申請書は他の必要書類を一緒に、左閉じにして提出します。法務局への提出用と申請書副本として、2部作成するようにしましょう。

被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本

不動産の相続を証明する情報および登記原因証明情報として、被相続人の出生から死亡までの経緯が分かる戸籍謄本・除籍謄本を提出します。この時に相続関係説明図を添付すると、不動産の登記調査が終了してから戸籍謄本などは返却してもらえます。

相続人の戸籍謄本と住民票

不動産登記の申請者である相続人自身の戸籍謄本と住民票も必要です。

遺産分割協議書

相続人全員の印鑑証明書を添付した遺産分割協議書も必要です。

固定資産税評価証明書

相続する不動産の固定資産税評価額が明記された、固定資産税評価証明書も必要です。市役所の税務課で発行してもらえます。

これらの書類に加え、不動産の登録免許税の納税も必要です。相続による不動産の所有権移転登記にかかる税金は、固定資産税評価額の4/1000です。相続人以外の人へ遺贈された不動産については、20/1000の税金がかかります。

現金ではなく、収入印紙として台紙に貼って納税します。

2.登記の審査

必要書類を提出したら、不動産登記の審査が始まります。提出した書類に不備があるとまた呼び出されてしまう場合もありますので、書類を用意する際には注意しましょう。

3.登記の完了

法務局が指定する期日に窓口へ出向き、審査結果を確認します。何も問題がなければ、相続した不動産の登記は完了です。この時、登記識別情報通知が発行されます。大切に保管しておきましょう。

 

遺産分割協議の成立前でも、相続登記は可能

遺産分割協議は、様々な理由でなかなか成立しない場合もあります。そのような場合、相続財産に不動産が含まれているなら、ひとまずは法定相続分による相続人全員の共有財産として不動産を登記しておくことも可能です。

そして、遺産分割協議が成立した後に、不動産の持ち分移転の登記を行います。このような登記を相続人全員で行えるケースもありますが、1人の相続人が他の相続人全員の代表として登記申請するケースもあります。

被相続人の名義のままで不動産を置いておく期間はできるだけ短くした方が良いので、なかなか遺産分割協議が成立しない場合にはこの方法で相続した不動産の登記を済ませておきましょう。

 

まとめ

不動産を相続した場合は、思わぬトラブルを避けるためにも早めに登記を行いましょう。不動産が遠方にあって管轄する地区の法務局へ出向く時間がない場合には、司法書士などへ登記手続きの代行を依頼することも検討できるでしょう。

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