土地・不動産 2018.09.18

不動産取得税ってどんな税金?土地の相続でもかかる?

相続により、土地や建物を取得する機会があるかもしれません。財産をもらえるのは嬉しいことですが、その反面「相続で土地を取得したら、不動産取得税がかかってしまうのでは?」と心配されている方もいます。

この記事では、不動産取得税の概要と、相続する土地に不動産取得税はかかるのかどうかについて解説しています。

記事ライター:棚田行政書士

土地にかかる「不動産取得税」とは

売買や贈与、交換などによって土地などの不動産を取得した人には、不動産取得税を支払う義務が生じます。不動産取得税は、不動産の所有権を取得した人に対し、一度だけ課税される税金で、各都道府県から届く納税通知書で納付します。

不動産取得税の課税に購入金額の大小は関係なく、無償で土地を取得した場合にも課税されます。また、土地の登記が住んでいてもいなくても、土地の取得をした人に不動産取得税は課税されます。

不動産取得税の額は、以下の式で計算します。

「固定資産税評価額×4%=不動産取得税の額」

4%というのは、不動産取得税の標準税率です。2021年3月31日までは、土地と住宅にかかる不動産取得税については、税率が3%に引き下げられています。

 

相続で取得する土地に不動産取得税はかからない

相続財産として土地を取得したのであれば、不動産取得税の心配は不要です。不動産取得税が課税されるのは、売買、贈与、交換、新築、増改築によって不動産を取得した場合のみだからです。

相続、および遺贈による土地の取得は、不動産取得税が非課税とされています。そのため、確定申告などで不動産取得税を申告する必要もありません。

ただし、相続に関係のある別の場面では、不動産取得税が課税される場合があります。例えば、土地を生前贈与で取得するようなケースです。

親から子供へ土地を生前贈与する際には、多くの場合「相続時精算課税」制度を利用することでしょう。相続時精算課税とは、一定要件を満たす親子間で行われる2,500万円までの生前贈与については、贈与税を非課税とする制度です。

相続時精算課税は、贈与税と相続税を一体化したような課税方式なので、贈与された土地などの財産は相続が発生した後に相続財産に取り込まれ、相続税の課税対象になります。

また、贈与による土地の取得となるため、相続時精算課税を利用した土地の生前贈与には不動産取得税が課税されます。

もうひとつは、配偶者控除を利用した自宅の生前贈与です。一定要件を満たす夫婦間で、自宅の敷地または家屋、あるいは両方を生前贈与する際は、2,000万円まで贈与税を非課税とする制度です。

経年劣化していく家屋と違い、土地は将来値上がりする可能性もあるため、生前に配偶者へ土地を贈与したい場合にはメリットの多い特例制度です。

ただし、この場合も、贈与税以外の税金は課税されます。土地の贈与を受けた側には、不動産取得税が課税されます。また、土地の登記の際には登録免許税も必要です。

贈与税の非課税に目が行きがちですが、これらの税金がかかることを踏まえた上で、本当にメリットがあるかどうか検討すべきでしょう。なお、相続人ではない人への土地の遺贈または死因贈与の際も、不動産取得税が課税されます。

 

土地の相続にかかる税金とは

不動産取得税のかからない土地の相続ですが、課税される税金もあります。それが、相続税と登録免許税です。

相続税は、土地を含めた相続財産の総額が基礎控除額を上回る場合に課税されます。相続税の基礎控除額は、3,000万円+法定相続人の数×600万円で計算しましょう。

都心部にある土地だと、さほど広いわけでなくても、土地ひとつだけで基礎控除額を超えることもあります。

土地の相続税を抑えるためには、専門家に土地の評価を依頼し、正確な評価額を計算してもらうことが重要です。相続税に詳しい専門家なら、土地の評価額を減額できる特例制度などの適用についても、アドバイスしてくれることでしょう。

土地を相続する以上は、土地の相続登記を済ませなければなりません。登録免許税は、土地の相続登記で必要になる税金です。

相続した土地の登録免許税は、土地の固定資産税評価額の0.4%です。1,000万円の土地を登記するなら、4万円が登録免許税となります。

 

まとめ

相続した土地について、不動産取得税は課税されません。必ず課税されるのは登録免許税、土地の価額によっては相続税が課税されます。

相続した土地を売却する時には、所得税や住民税が課税される場合がありますが、特例制度を利用することで非課税となるケースもありますので、詳しくは税理士に確認した方がよいでしょう。

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