土地・不動産 2018.10.09

土地を相続した時に法務局で行う「相続登記」について

土地を相続した場合は、相続登記が必要です。土地の相続登記手続きは司法書士に依頼することもできますが、費用のことを考えて自力で手続きする方もいらっしゃいます。
土地を相続した人が自分で相続登記をする場合、平均して4回は法務局へ足を運ばなければならないと言われています。申請や、不備を直すための補正、完成した登記完了証の受取などの度に法務局に行く必要が生じるためです。
この記事では、法務局で行う土地の相続登記について解説します。

記事ライター:棚田行政書士

土地を相続した後に法務局で行う「相続登記」

土地を相続した相続人は、可能な限り早いうちに法務局へ出向き「相続登記」を済ませる必要があります。

相続登記とは、相続した土地の名義変更をすることです。

名義変更のための登記は「所有権移転登記」と呼ばれますが、その原因が相続の場合は相続登記と呼ばれます。

土地の相続登記に必要な書類は、相続した状況によっても若干違いがあります。一例としては、被相続人と相続人全員の戸籍謄本や住民票除票、相続人全員の印鑑証明書、遺産分割協議書など、様々な書類が必要です。

土地の相続登記に期限はありませんし、義務でもありません。しかし、相続した土地をそのまま放置しておくことは、非常にリスクが高いため、可能な限り急いで済ませるべき手続きです。

 

法務局での相続登記手続きの手順

土地の相続登記は、申請・審査・登記完了証の交付といった順に進んでいきます。では、それぞれの概要をご覧ください。

1.申請

相続した土地の相続登記は、土地を管轄する法務局へ申請します。申請方法は、法務局の窓口での直接申請、郵送での申請、オンライン申請システムの3通りがあります。

相続した土地が自宅から遠い場合や、平日仕事をしている人にとって、法務局へ出向くのは一苦労でしょう。それでも、できれば法務局窓口で申請すべきです。書類や記入の不備があれば、その場で指摘してもらえるからです。

郵送で書類を送付して申請する場合、土地の相続登記の手続きに慣れていない人だと、かなり高い確率で何らかの手落ちが生じます。その場合は後日、法務局に呼び出されるので、補正のために、結局は法務局窓口まで行かなければならなくなります。

オンライン申請システムを利用した相続登記では、申請用総合ソフトをダウンロードしたり、所定のファイル形式で書類を添付したりする必要がありますが、普段からパソコンを使い慣れている人であれば特に難しすぎることはないでしょう。

オンライン申請では、申請や補正、登記完了証の交付まで、すべての手続きをインターネット上で完結させることができます。忙しい人にとって、使わない手はないシステムです。

2.審査

たいていの場合、土地や建物といった不動産は高額の財産なので、その名義を変えようとする登記の審査は非常に厳しく行われます。

遺言書による相続登記であれば、遺言書の有効性が注意深くチェックされます。遺産分割協議による相続登記であれば、相続人全員の意見が一致しているかを確認されるでしょう。

3.登記完了証の交付

申請から早ければ1~2週間、繁忙期なら約1か月で、登記完了証が交付されます。相続登記の申請を法務局窓口で行った場合と、郵送で行った場合は、登記完了証を受け取るために法務局へ再度出向くことになります。

登記完了証は、かつて権利証と呼ばれていた登記済証に取って代わる公文書です。今後、土地についての権利を証明する際には必要になる大切な書類ですから、厳重に保管しましょう。

 

法務局開催の「登記相談」も活用しよう

土地の相続登記を自分でやってみようとお考えの場合は、法務局が行っている「登記相談」を利用することもできます。

法務局ごとに詳細な条件は異なりますが、どの法務局でも、事前に予約をしてから来庁する必要があります。

登記相談を希望する場合は、相談したい法務局の窓口へ出向くか、電話で予約を取ります。

相続した土地を管轄する法務局でなくても予約は可能です。相続した土地が遠方にあるなら、自宅の最寄りの法務局でまず相談してみるのも良いでしょう。

予約が取れたら、法務局ホームページから相談内容に応じた「相談票」をプリントアウトし、必要事項を記載して来庁時に持参します。

登記相談には時間制限があります。参考までに名古屋法務局のホームページを見てみると、不動産に関する相談は20分までとなっていました。

長い時間ではないので、相談したい内容をよくまとめておき、持参する書類や資料に不備がないように気をつけ、入念に準備をして臨みましょう。

 

まとめ

土地の相続登記は,取得した土地に対する相続人の権利を公的に証明するものです。相続登記を終えていないなら、土地について何の権利も持っていないに等しいと言えます。被相続人が遺してくれた貴重な財産を守るためにも、土地を相続したら法務局で相続登記を行いましょう。

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