相続人・遺留分 2018.05.30

相続人調査における戸籍謄本等の集め方

相続が開始したら、相続人調査を行うために、戸籍謄本等を集める必要があります。ここでは、相続人調査における戸籍謄本等の集め方や費用について説明します。

記事ライター:ゆらこ行政書士

相続が開始したら相続人調査が必要

遺言相続と法定相続

家族など、身近な親族が亡くなった後には相続手続きを行わなければなりません。遺言が残されている場合には「遺言相続」となり、遺言に従って相続手続きを行うことになります。

一方、遺言が残されてない場合には、「法定相続」となり、民法上の相続人(法定相続人)が民法上の相続割合(法定相続分)で財産を引き継ぐことになります。

相続人調査で相続人を確定

相続手続きでまずやらなければならない作業が「相続人調査」になります。法定相続の場合には、相続人全員で遺産分割協議を行う必要がありますから、相続人調査は必須です。また、遺言相続の場合にも、相続人の関与が必要になることがあるため、通常は相続人調査を行います。

相続人調査は戸籍謄本等の収集により行う

相続人調査は、戸籍等の写し(謄本)を収集することによって行います。戸籍等というのは、次の3つになります。

戸籍…現在存在している戸籍

除籍…その戸籍に入っている人が全員いなくなったため閉鎖された戸籍

改製原戸籍…法改正により戸籍の改製が行われたため閉鎖された戸籍

相続人は、相続人調査に必要な戸籍等の謄本を役所に請求することができます。請求は役所の窓口で行う以外に郵送でも可能です。

相続人調査の必要性

わざわざ戸籍謄本等を取り寄せなくても、相続人が誰であるかはわかっている場合が多いと思いますが、戸籍謄本等を取得して調べてみると、思いがけない相続人が出てくるケースもあります。

たとえば、亡くなった人に離婚歴があれば、前妻や前夫との間の子も相続人になりますが、こうした人の行方も調べる必要があります。

各種の相続手続きを行う際には、戸籍謄本等の提出が要求されます。相続手続きの前提として、戸籍謄本等は必ず取り寄せておかなければなりません。戸籍謄本等を揃えるのには時間がかかることがありますから、相続人調査にはできるだけ早くとりかかった方が安心です。

 

相続人調査で戸籍謄本を集める手順と費用

相続人調査での戸籍謄本等の集め方

相続人調査では、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍謄本等を取り寄せ、そこから相続人を追っていく形で、相続人の現在の戸籍謄本までを取り寄せます。

配偶者以外で相続人になる人には、①子、②直系尊属、③兄弟姉妹という優先順位があります。第2順位以降の人が相続人になる場合には、先順位の相続人がいないことがわかる戸籍謄本等も取り寄せる必要があります。

相続人調査で戸籍謄本等の取得にかかる費用

相続人調査で役所に戸籍謄本等を請求するときには、戸籍謄本については1通450円、除籍謄本・原戸籍謄本については1通750円の手数料がかかります。

戸籍謄本等を郵送で請求する場合には、手数料分の定額小為替を同封する必要があります。この場合、郵便局で定額小為替を購入する際に1枚につき100円の手数料がかかるほか、郵送の際の切手代もかかることになります。

 

相続人調査で戸籍謄本等を集めた後はどうする?

各種の相続手続きの際に提出

相続人調査で集めた戸籍謄本等は、各種の相続手続きの際に使います。戸籍謄本等を1通ずつしか取得していない場合、1つの手続きで原本を提出してしまえば、他の手続きに利用できなくなってしまうので注意が必要です。

コピーを提出すれば原本を還付してもらえるケースが多いので、事前に確認のうえ手続きを進めるようにしましょう。

法定相続情報証明制度とは

平成29年より「法定相続情報証明制度」がスタートしました。

法定相続情報証明制度とは、相続人調査で集めた戸籍謄本等と「法定相続情報一覧図」(法定相続人についての情報を図にしたもの)を法務局に提出して保管を申し出ることにより、それ以降5年間、法務局から無料で法定相続情報証明の交付が受けられるというものです。

法定相続情報証明制度を利用すれば、手続きの都度戸籍謄本等の束を提出しなくても、法定相続情報証明1通を提出するだけで、相続手続きができるというメリットがあります。

なお、法定相続情報一覧図の保管等の申出ができるのは亡くなった人の相続人になりますが、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士などの有資格者に、代理人として手続きを依頼することも可能です。

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