贈与・生前贈与 2017.11.10

住宅贈与を非課税で行うには

平成27年に相続税の制度が改正され、相続税がかかる人が大幅に増えました。相続税の負担を逃れるために、生前贈与を考える人も多いのではないかと思います。ここでは、生前贈与でよく行われる住宅贈与について説明します。住宅贈与で贈与税の負担を軽くするためには、どんなことに注意しておけばよいかを知っておきましょう。

記事ライター:ゆらこ行政書士

住宅贈与では贈与税に注意しておく

贈与額が年間110万円を超えると原則として贈与税がかかる

贈与を行うと、受け取った人に贈与税がかかることがあります。贈与税には110万円という基礎控除があるため、年間110万円までの贈与ならば税金はかかりませんが、それを超えると贈与税がかかってしまいます。

住宅贈与を行う場合、住宅の価格は110万円を超えることがほとんどだと思いますから、贈与税の心配があります。贈与税は最高で55%という高税率になるため、負担を軽くするための対策が必要です。

非課税措置や非課税特例を利用すれば節税になる

贈与税の税率は相続税よりも高いため、何も考えずに贈与すれば、相続により財産を移転させるより税金の負担が重くなってしまう可能性があります。節税のために生前贈与を行うなら、贈与税の非課税措置や非課税特例を利用するのが有効です。贈与税には様々な非課税措置や非課税特例が設けられていますので、どうすれば税金の負担を少なく住宅贈与できるかを考えましょう。

 

贈与税の配偶者控除を利用して住宅贈与を行う

配偶者控除の非課税限度額

住宅贈与を行う際に使える非課税措置として、贈与税の配偶者控除があります。贈与税の配偶者控除とは、配偶者から居住用不動産またはその購入資金を贈与された場合に、2000万円までが非課税になるというものです。贈与税の配偶者控除は基礎控除と合わせて利用ができるので、最大で2110万円までの住宅贈与を非課税で行うことが可能になります。住宅贈与を行う際には、ぜひとも参考にしておきましょう。

贈与税の配偶者控除の適用要件

贈与税の配偶者控除を利用するためには、次の要件を満たす必要があります。

婚姻期間が20年以上であること

婚姻の届出の日から贈与の日までの期間が20年以上必要です。1年未満の端数については切り捨てになります。法律上の婚姻でない内縁関係の場合には適用を受けられません。

居住用不動産、または居住用不動産を取得するための金銭の贈与であること

居住用不動産には、国内の居住用の土地、借地権、家屋が含まれます。増築も家屋の取得に含まれます。

贈与の翌年の3月15日までにその居住用不動産に居住し、その後も引き続き居住する見込みであること

住宅贈与の翌年の3月15日に現実に住んでいることが条件になります。注文住宅の場合には、工期が遅れて入居が間に合わないということがないように注意が必要です。

贈与税の申告書を提出すること

贈与税の配偶者控除を受けるには、贈与税の申告書の提出が必要です。配偶者控除を適用して税金が0円になる場合にも申告をしなければなりませんから注意しておきましょう。

 

住宅贈与ではなく住宅取得資金贈与をすれば特例が適用できる

直系尊属からの住宅取得等資金の贈与には非課税特例がある

贈与税には、住宅取得等資金贈与の特例が設けられており、直系尊属からの住宅の新築・取得・増改築資金の贈与に適用できるようになっています。子や孫には、住宅贈与ではなく住宅取得等の資金を贈与することで、非課税の恩恵を受けることができます。

住宅取得等資金贈与の特例による非課税限度額

住宅取得等資金贈与の特例を利用した場合の非課税限度額は、新築等をする住宅の種類や契約締結日によって変わるしくみになっています。平成28年1月1日から平成32年3月31日までの期間の非課税限度額は、消費税率が10%である場合を除き、省エネ等住宅(所定の省エネ等基準をみたした住宅)が1200万円、それ以外の住宅が700万円となっています。

住宅取得等資金贈与の特例の適用条件

住宅取得資金贈与の特例を受けるための条件は、次のようになっています。

贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上であること

贈与を受けた年の合計所得金額が2000万円以下であること

贈与の翌年の3月15日までに住宅取得等資金の全額を使って住宅用家屋の新築、取得または増改築をすること

贈与の翌年の3月15日までにその家屋に居住するか、その見込みがあること

床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下で、床面積の2分の1以上を専ら居住の用に供すること

中古住宅の場合には、築20年以内(耐火建築物の場合には築25年以内)であること

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